私は社会化のドッグトレーナー@犬の森

犬の森発 吠える咬む犬の問題行動研究所 @小田原

子供の「脳」は肌にある




私の副サイト「犬ときどき猫または花♪」でも以前ご紹介させていただきましたが、
(こちら→ http://pub.ne.jp/charliemama/?entry_id=1849564
非常に興味深い内容ですので、こちらのトレーニングブログでもご紹介させていただきます。


子供の「脳」は肌にある (光文社新書)/山口 創

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犬の知能は人間の子供の3歳くらいと言われています。
(人によっては5歳だ、という説もありますが・・・子供の5歳は相当発達していますので
犬はそこまでではないと、私は思います。)
擬人化することによって、犬が生き辛くなるのは理解できますか?
言い聞かせればわかる、というのも擬人化だと思いますね。
一見、犬に優しそうですが、犬に多くを求めるということから、
犬にとっては迷惑な思考だと思います。

行動してみて、その結果いいことが起これば、またその行動を起こすでしょうし、
嫌なことが起これば、行動は消えます。
その点は子供と同じ。
また、非常に感情が豊かなので、
冷たくされたり、虐げられたりすると、心が傷つくのも同じです。
子供の脳は肌にある。大人の脳も肌にあります。
犬の脳も肌にあると考えてもいいのではないでしょうか?

育児の欧米流といえば、合理主義、と言われています。
私は欧米流を知りませんので、本当に合理主義で行われているかは定かではありませんが
20年くらい前は、抱き癖がつくから抱っこはほどほどにとか、
母乳よりも人工ミルクの方が栄養バランスがいいとか(手作りよりもドックフードの方が
栄養バランスがいい、に似ているかもしれない・・・)
何でも、科学的、合理的に考えるのには、正直ついていけない。
バランスについては、どんなに良い物を食べても
普段の生活がストレスいっぱいであれば、消化率が悪く、
せっかくの栄養を吸収できません、という事実を見逃してはいけません。

では、抱き癖・・・
これも怪しい理論ですね。
添い寝に対しても欧米では反対されるそうですが・・・
反対される理由が、大人の視点で大人の権利の主張、だということです。
大人の眠りが浅くなる、プライバシーの問題、子供の自立が遅くなる・・・等々
ですが、日本では
子供の心理的安定から、添い寝が勧められるそうです。
抱き癖がつく、自立が遅れる、という心配よりも
その時の心の寂しさが満たされないことの問題の方が大きいのではないかと思います。

それが将来的に信頼関係の欠如に繋がることも考えておかないといけないと思うのです。
これは、人間の子供について語られたものですが
私は犬でも同じだと思います。
特に、日本では、親離れが早い犬また、親としての役割を果たせない犬、が多いです。
ので、人間の触れ合いはとても重要になって来ます。
その時、合理的な飼育法に支配されて
触れ合いを軽視することがありませんように。

敏感すぎる肌の犬が多いと感じています。
首輪も付けられない、ブラッシングで咬む、足を拭くと咬むなど、
我慢できずに咬む行為に移るという行為は
犬の支配性ではなくて、敏感すぎる肌、と考えた方が納得できそうです。

犬の飼育本、今は犬種ごとに分かれた物まで出ていますが
(ドッグフードにも犬種ごとのものがありますねっ!?)
そういう飼育本を漁るよりも、命を考える読み物に真実を求めた方がいいのでは?
と思っています。

追記:犬がパニックになった時の拘束技(動きを止めるために
抱き抱えたり、体を支えることですが)犬と十分触れ合っていない方が
パニック状態の犬を拘束できるはずがありませんね?
犬が恐怖で震えている時にしっかり抱きしめてあげる時も、触り慣れていない人が触れば
犬の不快感はひょっとしたらアップしてしまうのかもしれません。
そういう意味でも、どこを触られてもびっくりしないように触られ慣らす、これは大切だと思います。
「いい仔だね~」の優しい言葉をかぶせながら、どうぞ優しく撫でてあげてください。
すべてのトレーニングに先立って、今すぐにでも始めてください。
触らせてくれないくらいに関係が悪化していても、諦めないで、犬がまず、あなたに近づいてくれるのを
待ってあげてくださいね。お願いします。


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