私は社会化のドッグトレーナー@犬の森

犬の森発 吠える咬む犬の問題行動研究所 @小田原

マイナスになるでしょうか?



犬にとってのご褒美となるもの、
思いつくままに挙げてみていただけますか?

チャーリーの場合は・・・
おやつ。
ドライブ。
乾いたタオル(格闘遊びの始まりの合図)
お散歩。
匂いかぎ。
褒め言葉。
飼い主に撫でられること。
でしょうか・・・?

チャーリーは怖い、と思うとよだれが出やすいです。
特に、お散歩での匂いかぎで、知らない匂いや気になる匂いで
だらだらとよだれが出ます。
トラウマ状態になった恐怖が、匂いかぎで表面化することもあるので
要注意です。
でも・・・基本、犬の社会を知ることは心の豊かさにつながりますので
十分匂いかぎはさせたいと常々思っています。

逆制止、覚えていらっしゃいますか?
>不安反応に対して、不安を制止する反応を与える、ということ。
食べることが良いと言われています。
でしたね?
刺激をストップさせるほどの強力な道具。
道具として上にあげた、ご褒美を使います。
なので、ご褒美になるものをなるべくたくさん作るのが、
仔犬の頃の飼い主さんの仕事でもあるんですね。

ここで、
マイナスの条件付け、ということを考えてみます。
ドライヤーで乾かしたときに、熱かった→ドライヤーは危険だ
というように本来危険でないものを良くないものと学習する、
これがマイナスの条件付けです。

では、チャーリーがよだれをだらだらたらしている時に
ご褒美で逆制止することは
ご褒美=怖いこと
とマイナスに関連付けることは考えられるでしょうか?
よだれが出ているようなレスポンデント反応を起こしている時は
脳は他の刺激に反応できない状態なのです。
よだれが出るというような、辺縁系に支配された状態なんです。

そのような時に必要なのは、我に返すという強力なご褒美(喜び)です。
だからこそ、
怖がっている時に、人は犬を抱きなだめるという方法をとるのでしょ?
振り払おうとしても、ぎゅっと抱きしめることで
犬は我に返ったりします。
抱きしめるあなたを嫌いにはなりませんよ。
迷わず、ご褒美で我を取り戻すお手伝いをしてください。

犬がご褒美と思えるものを、ご褒美にさせるのには
実はテクニックが必要なんです。
同じものでも、上手に使える人と、使えない人がいます。
テキスト頼り、理論頼りに陥ると、今目の前にいる犬が見えなくなります。
生きている犬、欲している犬が
何を必要としているのかは、動物としての人間が本能で応える部分であると思います。


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