私は社会化のドッグトレーナー@犬の森

犬の森発 吠える咬む犬の問題行動研究所 @小田原

海馬・・・かいな?



脳のお話しを。

記憶や学習に関係する海馬、ご存知ですか?
また、理想の犬の育て方(スタンレー・コレン著)から抜粋します。

海馬は脳に入ってきた情報を大脳皮質が処理し蓄える前に、
情報を整理する役割もする。

豊かな環境によって増えた脳細胞は、海馬の細胞。
これは大脳皮質の働きを助ける、ここまでいいですか?
次。
海馬には別の機能もある。海馬は大脳辺縁系の一部で、
感情反応と深くかかわっている。
たとえば、海馬の端にある扁桃体と呼ばれる部分は、恐怖と攻撃性に関係がある


いわゆるトラウマというのは、大脳の皮質に記憶がとどまることによって
トラウマになるのではなくて、
辺縁系、である海馬に焼き付いてしまうそうです。
だから、そのときの匂いとかでその記憶が表面化して
瞬時にパニックが起こる、
反射作用が現れるということです。
犬が考えて、記憶をたどってパニックを起こすわけではない、
だから矯正は難しいのです。

トラウマを克服するためには、
安らぎを与えることが必要だと思います。
守られている感覚を、脳にも体にも覚えさせる、という感じ。
次に大事だと思うのは、
大脳皮質をトレーニングすることです。

大脳皮質のトレーニング?

これにはいろいろありますが、一番いいのは匂い嗅ぎですね。
匂いをたどって、それまで蓄えた情報と結びつける。
簡単に言うと
「おっ!この匂いは○○ちゃんの匂いだ。この間会ったな」
とか、おしっこの匂いにはいろいろな情報が含まれているので
ぜひ、匂い嗅ぎをさせて、脳を豊かにさせてください。

次、基本のトレーニングを、楽しく行う。出来ればノーリードで行える自宅で。
(リードで言うことを聞かせようとするのはトレーニングではないと
私は思っていますので。まあ、それぞれの考えでどうぞ)
おやつのご褒美だけでは犬は喜ばないかもしれません。
おやつプラス、あなたの心からの賛辞が必要ですね。
犬を調子に乗らせてあげてください。
乗らせすぎないように、穏やかな声で「おしまい」を理解させるように
そんなトレーニングをお願いします。

大脳の皮質には攻撃をブロックをする機能があります。
瞬時に攻撃的になる犬は
攻撃のセンター(海馬)の使い方が悪い=皮質が未発達なので
抑えきれない、そうです。

海馬は昨日お話ししましたが、ここが豊かになることで
攻撃性が抑えられる、というか攻撃性を表面化させ難くする、ことができます。
豊かな環境(人の深い関わり合い、触れ合いによって)で
犬の脳は発達する、発達すると
トラウマになり難い脳の状態になる、
怒りを感じても、すぐに行動を起こすことがなくなる。

そのように感情をコントロールできる、という希望があります。


脳については今ブームになっていますね。
犬は人間よりもよりピュアーなので、本能的な衝動が即行動に出ます。
止めさせるのではなく、自分で抑えられるように、
究極のトレーニングですね。

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