私は社会化のドッグトレーナー@犬の森

犬の森発 吠える咬む犬の問題行動研究所 @小田原

【ブロマガ】教育的な無視

なんちゃん♪ 家に入れてほしくてニャーニャー鳴きます。 鳴くとすっ飛んで行って 「なあに?」 って。要求に応えたいから。犬にはこれNGと言われるのはどうしてでしょうか? ******* 無視・・・ 究極は愛情遮断法と呼ばれるものですが かなり古い手法で、質の悪い方法なのですが、もっと悪いことに 攻撃性などこの方法が推奨されている現場が少なくない、ということですかね。 預かりさんをしている方で、攻撃的な犬、咬みの問題、食器を守るなどの危険な行動に対して 推奨された愛情遮断で余計に悪化させてしまうケースは、やはり少なくない?でしょうか? 私のところに入るケースでは、遮断法で一時悪化する攻撃的な行動を、リードショックやつり上げで さらに悪化させるという、ことが多いです。 今日のお題は、何故悪化させるのか。 愛情遮断がなぜいけないのか、に関係するお話をしたいです。 強化弱化をそもそも考えることが不遜では?ということがベースにあるので、前のブロマガ記事をもう一度読んでおいてください。 http://charlie1210.blog113.fc2.com/blog-entry-3135.html 理想論でもなく、犬は咬んで人に何かを伝えるべきではない、というかそもそも動物が 危険(咬むことはその個体にとって相手から攻撃されるリスクがあります)を犯してそんなことをなぜするのか? を考えた時、 かなり強烈にフラストレーションがたまっているんだよね、ということが言えるのかなと思います。 または、母犬のフラストレーションを胎児の時に浴び続けた、とかも考えられます。 かなり追い詰められた状態で、リスクを考えられない状態の犬が 人間からの訓練を受けて痛みや脅しを与えられれば?衝動ともいえる咬みは定着してしまうのかなと思います。 咬んで要求が叶う、自分の心がすっとしたという内面的な変化まで。 咬むことによるメリットが、咬みを強化させるということもあります。 衝動を抑えられない自己が一旦身についてしまった犬たちには、食べ物等の報酬ベースのトレーニングは 油に火を注ぐことになる、ケースをたくさん見てきました。 トレーニングしているつもりでも犬側のコントロールを受けてしまっているわけです。 こういうことから、インターセプトできる人を目指していただいていて。 おやつを使う使わない、云々の対応とは別の、命を守るという気迫の部分での犬との駆け引きにもなります。 だから時に、シーザーミラン的な方法がドンピシャはまるのですね。 誰もができることではないです。 だから、対応できる専門家が必要になってきますが、体罰やネグレクトや、調教のような方法がなくなっていくことを願っていますが。 さて、罰的対処がなぜ悪化させるか。 私なりの考えをお話しさせてください。 犬は私たちの注目が大好きです、よね? 多くの叱りや、もともとあったあなたという存在が行動の後に消える(負の弱化を狙った取り組み)をしても もともと犬にとって、あなたがいること、存在の中で暮らしていることは知っているわけです。 だから愛情遮断で一切の関わり合いを(最低限の関わりを無反応で淡々と行う以外、なにも犬にしません)やめれば 犬は 「どうして?」 というフラストレーションがたまるはずです。 それも消去するために、一定の日数無視は続きます。バースト(フラストレーションから興奮しやすいでしょう・・・。その行動がある時ひどくなり、やがてなくなることをバーストといいます)が起き・・・犬は一見穏やかな、無気力な状態になるでしょう。 咬みが発生すればまた繰り返されます。 犬には・・・ 誰が自分に何をしているのか、分かっていると思いますけどね。感情や推察する思考があるから。 ただ、それによって咬む行動を反省するということはないでしょう。 無視は行動を悪化させます。 悪化するからさらに無視は、気力を萎えさせます。 悪い行動に罰を、そしてそれでもだめなら無視を。 むちゃくちゃですね。 しつけ・トレーニングで行う無視というのは、 悪い行動には無視を。良い行動には褒めるを。 その両方を使った教育的な無視を使います。だから?バーストが起きるはずがありません。 吠えもまったく同じですね。 要求吠えを無視すれば余計に吠える。当然です。 無視は何も生みません。

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