私は社会化のドッグトレーナー@犬の森

犬の森発 吠える咬む犬の問題行動研究所 @小田原

根っこから変えて行く

続きます。
適時に適切な刺激を与えることが、飼育の基本で、その個体の安定した一生の基本となるものであるということが想像できるかと思います。
私たちに大切なことは、その機会を意図的に奪うことがあってはならない、ということです。奪ってしまうような仕組み(繁殖流通の仕組み)にNOを示していかなければいけないのだと思います。
それによって、様々な問題行動は激減していくと思うのです。今、大変な思いで育てている方は飼育と同時進行で、この仕組みを変えて行くための努力をして行っていただきたいと思います。
それを支えるのが我々の務めなのかなと思っています。

ペット業界の大きな力、圧力でもある場合があります。それに反することはなかなか難しかったりしますが、
発信することも大きな敵を作るようで怖いものですが、苦しむ犬たちを見るにつけ、根っこを変えなければいけないと思うのです。
社会化期において大きなハンディを背負った犬は、行動だって変えにくいんですよ。
飼い主さんにとっても負担が大きいわけです。
「今変えて行かなくては」その意気込みで参りましょう。


 「動物の愛護及び管理に関する法律施行令の一部を改正する政令案等の概要」に対する意見の募集(パブリックコメント)について(お知らせ) 
http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=14412


 では昨日の続きです。

理想の犬(スーパードッグ)の育て方 (文春文庫)
スタンレー コレン
文藝春秋
人間と接触を持つ時期が早すぎた場合(子犬の心理が、犬以外の種との社会化を受け入れる準備ができていない時期)も、遅すぎた場合(臨界期が過ぎた後)も、恐怖や不安の反応が強くなったのだ。実験者がリードのテストの最後に食べ物を差し出しても、子犬たちは恐怖から立ち直れず、食べようとしなかった。撫でようとして手をのばすと、噛みつこうとする犬もいた。


http://dogactually.nifty.com/blog/2011/12/post-166.html
さらに、責任感のある小規模なブリーダーでは10〜12週が子犬を母犬から離す一般的な時期と言われています。

↑こちらはdogactuallyの記事です。


 
ブリーダーがしっかり人慣れの時期を利用して人への社会化に励み、 10~12週で飼い主の元に届ける。理想が見えてくるかと思います。
これらの社会化期を考えた正しい繁殖の在り方が、人への社会化を促進させ、人間社会に馴染ませられるということを考えると、この日本、何と過酷な犬たちの一生でしょうか。
噛んだ、人に唸った、甘噛みがきついなど・・・人がなめられているなんて言葉を真顔で説く事を信じる
または、「この犬はバカ犬、次に飼う犬は名犬にしよう」とか・・・
そういう人でも犬を安易に買える、そういう仕組みを何とかしていかなければいけないと思います。




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