昨日も少しお話しました、支配性理論と それに基づく アルファーシンドローム(権勢症候群)。
あなたは以下のような言葉をお聞きになったことがありますか?
「え~、犬を人の目線より高くしたらダメ!犬が自分がリーダーだと思うわ。」
とか、
「ドアを開けたら人がまず出て、後で犬を出さないとダメよ。 犬が主導権を持つわ。」 「犬をそんなに飛びつかせてはダメ。犬があなたを支配しようとしているでしょ?」
などなど・・・
結論から言うと、私はそれを否定する者です。
トレーナーでも、否定する人。肯定する人。 どちらか、判断しかねる人、いろいろいる、ということをお伝えしますね。
参考URL:アルファシンドロームは正しい? http://profile.allabout.co.jp/ask/qa_detail.php/2499
そこを頭に入れて、本を読んだり、インターネットで調べたりするようにしてください。 自分の見たものだけを、盲信することのないように。
群れ、オオカミの群れの行動観察から導き出された群れの理論(パック理論) これを犬にもそのまま当てはめたのが、1990年代の行動学。
それから現在まで、どうもそれは変じゃないか? と専門家の間でも疑問視されています。
オオカミと犬は行動様式に決定的な違いがある、という観察結果がTVで放映されていました。
困った時、オオカミは自分で解決しようとするけれど、犬は人間に指示を求める、 というものでした。
犬同士の関わり合いには急激な心拍数の上昇がみられるのに 人と犬の間、犬がどんなに興奮していたとしても(喜んでいても) さほど心拍数は上がらない、という実験結果。 人のそばでは安寧が生まれる。
犬はオオカミとは違い、 また、犬と歩ととは特別の関係で結ばれているのではないか? これはムツゴロウさんの犬の群れの観察から導き出された結果です。
非常にロマンティックですね。
ですが、擬人化ではない。 犬は犬。
ただ、人にとっては特別な存在である、ということです。
人でも、人の上に立ちたい人、支配したがる人 権力にはまるで興味がない人 褒められたい人、傷つきやすい人、威張りたい人、教えたい人 いろいろ、本当にいろいろなタイプの方が存在するように 犬にも性格があり、性質があり、 それらすべてを一律に、問題が現れた時に、 支配性だ、権勢症候群だ、とひとくくりにすることは 私は人間の怠慢だと思っています。 同じ考えを持つ方と歩いて行きたいです。