私は社会化のドッグトレーナー@犬の森

犬の森発 吠える咬む犬の問題行動研究所 @小田原

クレートは必要でしょうか?

カウンセリングにお伺いすると、お決まりのように鎮座まします・・・ クレート(もしくはケージ) 我が家にもひとつ、部屋の中にふたを外して置いてあります。

今では誰も入ることはないハウス。

おやつをもらう時に、チャーリーが芸の披露で走りこむだけですかね。(笑)

まあ、皆さんのお宅でも、そんなに使い道のないクレートだとは思いますが どうでしょう。

その中に長時間入れっぱなしのご家庭は・・・ありますか?

または、そうするように指導された方、いらっしゃいますか?

ハウスについても考え方は分かれますね。

多くは ハウスはもっとも犬が落ちつける場所。音を遮断した方が犬は落ちつける という考え方でしょうか?

言い方は優しいですが、閉じ込めておけ、ということですね。

お留守番中、ず~っと入れておく方もいますね。

長い時で10時間とか。

おしっこなどは我慢できるから、と言われたから、または いたずら防止に、とか。

う~ん、どうでしょうか。

ハウス好きの仔はどちらかというと、生活にストレスがある(何かを怖がっている) または外に慣れていないために、自分を守ることに必死になっている、ような気がします。 (私が相談を受けた犬限定ですけど)

そういう仔は 中に入っていても、気が休まることはないでしょうね。

落ちつけるために入れるのでは解決にはならないです。 クレートでなければ落ち着けない、という状態を憂慮しましょう。

日常生活がストレスフル? なのかどうか、もう一度観察してあげてください。

そして 社会化をするために外に出ましょう。そしてお家ではフリーの状態を学習させるのです。

家庭犬は、使役犬ではありませんので ハウスから出て元気よく活動されても困るお家が大半ではないでしょうか?

出来れば、静かに出て来て欲しい。 が、 閉じ込めておけば、出たくてうずうずするのは仕方がありません。

若い犬で、どうしようもなく動き回って 動き回ることがさらに興奮をあおるようなケースでは 広めのサークルをお勧めすることがありますが、 クレートの中に入ってその中では強気であるとか、 お外で自信のある行動をとれないのに、家の中では警戒吠えに忙しい犬には クレートは不向きであるような気がしますね。

本当の落ち着きというのは、人間と同じ空間で 同じ生活パターンの中で、自分なりの生活仕様を見つけさせることだと思いますよ。

抽象的でしたか? 普通に部屋で、自分のベッドの上でくつろいで寝ていられること。 巣穴の中に入っているのは自然体ではないですね。

巣穴は本来、子育てのためのもの、とムツゴロウ王国でお聞きしました。

お外での運動、社会化が十分であると、 お家の中でのバタバタが少なくなってくるはずです。

犬自身に問題がある、という見方ではなく、 その(バタバタするという)行動が収まらない理由を探してあげないといけません。

家庭犬にとって、日中、クレートに入っている意味がいまいち私には理解できませんので カウンセリングの時点で、クレート入れているのでしたら 出来るだけ早く、フリーにしてあげられるように 環境の整備(いたずらするものを片付ける)と、犬にフリーの生活を教え込むように(排泄のトレーニング)アドバイスしています。

緊急用のために、クレートトレーニングを、 という点は理解できますが、 入ってじっとしていることは、我慢することですよね。 その中が落ちつける場所であるならば、敢えて練習しなくても 扉を閉められても我慢できるはずです。

そういった犬にとっては特別なケースと、 支配性理論が微妙に絡んだ クレートトレーニングの理論は(家の中で自由を与えると犬がリーダーになるという) 怪しいものではないかと考えています。

ハウストレーニング、というトレーニングのためのトレーニング。 犬のためになるかどうかがポイントでありますので 本末転倒は避けたいですよ。

1頭で静かに寝ていたい、というためのクレートという発想を 飛びこして、クレートやハウスに入れなければ落ち着かない、 そのような誤解があるのが現実。 トレーニングが独り歩きして、犬の習性を人間の都合に合わせた例が、 クレートトレーニングなのではないかな?なんて・・・ 独り言です。スルーしてもらっても結構です。^^;

 

 

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