私は社会化のドッグトレーナー@犬の森

犬の森発 吠える咬む犬の問題行動研究所 @小田原

対犬の問題が生まれ始める時



昨日の記事、今まで、叱ることでしつけてきた方々には
なかなか飲み込めない内容だったかもしれませんね・・・
でも、今現在の私のトレーニングは、そのように行っています。
褒めてしつける、とHPにうたわれていても、トレーナーが来てみたら
がっつり叱られてしまった・・・そういう話をよく耳にします。あせる
私はそうはなりたくない、というか、また言いますが、叱ると犬は信用してくれないです。
信用のない間柄には、教える教えられるの関係は無理でしょう?
そう肝に銘じています。

さて、今日は対犬に対して、攻撃的になる、怯える、それがなぜ起こるか、
一つの理由を考えてみます。



犬との遊び、犬同士の遊び・・・
これは犬としてのボディーランゲージを発達させ、犬としての社会性が育まれる
大切なポイントかと思います。

しかし!
気をつけなくてはいけないのは、
4か月までの犬との正しい触れ合い(親兄弟との遊び)がなければ
その後の遊びはなかなか難しいことになる、ということです。

犬だから犬同士を一緒にしておけば、
遊び始める、などと考える飼い主さんが多いことがなかなか危険だと思います。

どちらかが、
「キャイ~ン」
と鳴いたり、仰向けになって降参したり、
・・・
攻撃の手を緩めるはずですよね?
ですが、それが遊びの終了だと学んでいなければ(社会化期に)
理解できずに、遊び続けるかもしれません。

そういう無法者が遊びの場にいることが、
もともと臆病な気質の犬にとっては、かなりのプレッシャーになるはずだと思います。

ですから、
犬は犬同士とはいうものの、人間が介入すべきところは介入しないと
無法者はますます弱い者いじめをし、
臆病な犬は、犬嫌いになってしまうことでしょう。

あんなに犬に慣らしたのに~
そう思うのは人間だけですね。
慣らしというのはどのような手順で行うのか、もう一度考えてみていただきたいと思います。

何かに慣らそうとする場合、
それを見させて慣らせようと思いますか?
または、可愛い仔には旅をさせろがいいと考えますか?
しかし、
置かれた状況が、犬にとっていっぱい、いっぱいであったら、
慣れるという、高度な脳の働きは求められませんよ。

たとえ犬だとしても、
生まれた瞬間から、親元を離れるまでに
犬としてのイロハを学んでいないということが
どれだけ大変な事かを、思いやる心が人間には求められると思います。

犬だから、という前に、
その犬が犬らしく生を受けたか、犬として十分な環境を経て各家庭にやってきたか、
(それらの流通を自分の責任ではないと
見て見ぬふりをこれからも続けるつもりか?)
ということを考えるとき・・・
犬はなかなか過酷な環境にいるのだな、と思わずにはいられません。しょぼん

また・・・犬も
遺伝子に刻まれた生に忠実に生きるということは
他の動物、いえ、生命体と同じなんですよね。
なので・・・
現れる行動は人間にとって不都合なものでも、決して間違いではないのです。
その点を分かってあげないと、
激しすぎる行動に、罰的なしつけが施される結果になります。
これもまた、犬にとっては厳しいかな・・・

結局焦りが、犬にとっては緊張感を生み、
慣らしに対する勘違いが、犬の警戒心を大きくさせた、ということでしょう。


明日はガウってなる前の対処法。ガウを寸前でとめる方法。
飼い主さんにも、他の方にも行える方法のご紹介です。


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