私は社会化のドッグトレーナー@犬の森

犬の森発 吠える咬む犬の問題行動研究所 @小田原

社会化は万能ではない




問題行動の大きな原因に社会化不足が挙げられる事に異論は無いと思います。
しかし、
では、
社会化が出来ていれば将来、問題行動が何も起こらないか
といえば、そうではない、
それが命の難しさですよね。

環境、
遺伝
それらに左右されながら生きる、
犬だけではない、私達人間も同じですよね。

社会化の臨界期、という言葉があります。
この時期を過ぎると途端にものに慣れなくなる。
この時期を過ぎたら、もう慣らせることができない。
と言われていました。
が、違うことがわかったそうです。
(まあ、犬を長く飼っていれば、その辺のことは経験でわかりますが)

ということで、
しつけ直しは何歳になっても可能なんですね。
飼い主さんがあきらめなければ大丈夫。

でも・・・
ここで、しつけと訓練の混同をおさらいしておきましょうね。

「うちの犬はしつけがなっていない」
と飼い主さんが感じるとしましょう。
「トレーニングや訓練をした方がいいのかな?」
と思いますね。
で、トレーナーや訓練士に相談する。
トレーナーや訓練士は、自分の得意な方法で、犬に対すると思います。
でも・・・
多くの場合、おすわり、から始まってふせ、まて、歩行訓練に続き
基本的な動作を教えていくのでしょう。(いわゆる服従訓練ですね)

が・・・

しつけがなっていない、という場合、
人が食べている時、うるさく吠えるとか
嬉しくてバタバタしすぎる、うれションする。
他の犬と上手に挨拶ができない、またはやり過ごすことができない。
などなど・・・
生活上の問題のことが多いですよね?

そういう場合、
服従訓練は、役に立たないとは言いませんが
訓練ができていれば生活上の問題が解決する、とはいえません。

服従訓練は、犬と飼い主さんの共同作業、意思の通い合わせには
有効な道具です。
が、万能ではない。
社会化のトレーニングも万能ではない、
万能はない、のです。(魔法もありません)

では・・・
社会化も服従訓練も万能ではないとしたら・・・
どうすればいいのでしょうね?

私はまだ犬を知るという旅の途中にいるので
これが正解、ということは言えません。
ただ・・・
しつけがなっていない、と一言で言われる行動の奥を知るには
犬の行動への理解があるか、
人間側が、寛容になれるか、
が必要です。
犬を変えるのではなくて、犬を知る。
知れば対応にも変化が出てくるはずです。
知る=観察
犬を焦らせないで、一緒に深呼吸。
飼い主さんも焦らないで。また・・・
ひとりで悩まないで、犬をよく知る人に、相談することも大事ですよ。

家庭の中で、落ち着いていられるためには、
犬には時間が必要。
人には、待つことが必要。



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