動物感覚の著者、テンプル・グランディンによる
情動による攻撃の分類をご紹介します。
なぜ、この攻撃性のお話をするか、ということの確認ですが。
「この犬は支配的だ」
簡単に発せられるこの言葉。
支配性という言葉の前に、飼い主さんは無条件に心が萎えていないでしょうか?
支配性・・・だから服従させる・・・
でも、
実は支配性でなかったら?
服従させる方法が、犬の気持ちを無視するものであったら?
その両方が絡んだ場合、飼い主さんと犬の間には
修復不可能な亀裂が入ってしまうのではないでしょうか?
こんなことを頭に入れて、もうしばらく理論的なお話しにお付き合いください。
テンプル・グランディンによる情動攻撃性のリスト
1:積極的攻撃 支配性の攻撃、なわばり攻撃など
2:恐怖に駆られた攻撃
3:痛みによる攻撃
4:オス間の攻撃
5いらだちによる、あるいはストレス性の攻撃
(とばっちり攻撃も含まれる。猫が外にいる猫を見て興奮しても近づけないときに、
かわりに家の中にいる別の猫、あるいは人間を襲う場合)
6:混合型の攻撃
7:病気による攻撃
です。
この中で、誤解の多い積極的攻撃について考えてみましょう。
積極的攻撃
には、「支配性の攻撃」と「なわばり攻撃」があります。
「ほ~ら、やっぱり支配性じゃないのぉ~」
と思われますか?
まあ、聞いてください。
積極的攻撃には、脳のセロトニンが関係しているのではないか、
と言われています。
神経伝達物質のセロトニンですね。
これが少ないと、攻撃的になるそうです。
サバンナモンキーの群れを調査したら、
支配的なサルはセロトニン値がもっとも高く、
全体的に攻撃性の値がもっとも低いという確かな証拠が得られている
そうです!!!
序列の最下位のサルに、もっともでたらめな、
衝撃的な攻撃が見られるのに対して、ボスザルは静かで落ち着いていて、
攻撃的になるのは、グループを守らなければならないときだけだ。
動物感覚(テンプル・グランディン著)
よ~~~く熟読してください。
何がわかりますか?
私たちの認識をくつがえされませんか?
では、
考えておいてくださいね。
明日への宿題です。