私は社会化のドッグトレーナー@犬の森

犬の森発 吠える咬む犬の問題行動研究所 @小田原

興奮症を抑えるために






普段、何気に叩いたり蹴ったり耳を引っ張ったり、
そのような飼い主さんが行えば、もともと攻撃性の出やすい犬は
咬みつきを現すようになってしまうかもしれません。
堪忍袋の緒が切れる、ってやつです。

しかし・・・普段からひっくりかえしたり、一緒になって寝っ転がっている仲の
飼い主さんと犬の間に、
拘束技が犬を傷つけることになるか
ということが言いたいのです。

どんな方法も、飼い主さんに愛情と思いやりがあれば
そして効果が見られるのであれば、
絶対にいけない、と決めつけるのは行き過ぎではないかなぁ。

命を育てるときには、
大胆さが必要です。
おっかなびっくりでは、犬はどんどん不安になりますから。
恐怖は伝播する。
犬の恐怖、怒り、興奮、
それらが現れた時は、なだめるのではなく、気を逸らすのではなく
まず、体の動きを止めて、筋肉の緊張状態を消失させて
脳への緊張の情報をシャットダウンさせましょう。
そのための、拘束技です。(窒息させるわけでも、傷めつけるわけでもない、
動きを制御します。そのためには普段から濃厚な接触、ふれあいが大事ですね犬に触られることを拒否されてはどうしようもない)

例えば、お散歩中に
よその犬に吠える、どうしようもなく暴れる、飛びかかろうとする
そんな興奮状態のとき、
名前を呼んでなだめても、
おやつを見せて誘導してもらちがあきませんね!?
まず、犬の視界に飼い主さんが入って、拘束して、動きを止める、
無言で。
興奮が通り過ぎるのをひたすら待つ、そんな感じ。
しばらくすれば、ふうっと目が正気を取り戻す瞬間があります。
声をかけてしまうと、興奮が長引きます。
正気に戻った瞬間を決して逃さないでください。
「いいこだね」
目を見て話しかけましょう。興奮から帰ってきたことを褒めてあげてください。
これも、繰り返しになります。

ハートで勝負です。
ハートが無ければ、辛い作業を続けていくことができません。
ハートがなければ、諦めてしまうのではないですか?
諦めるということは、精神的に犬を捨てることだと思います。
ハートがあれば
手っ取り早く言うことを聞かせようと暴力を使うことはないでしょう。
ハートの力があれば
犬を捨てようとは思えないはずです。

このことを頭に入れて、明日からの咬み犬の記事で
一緒に考えていきましょう。


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