私は社会化のドッグトレーナー@犬の森

犬の森発 吠える咬む犬の問題行動研究所 @小田原

犬の一枚上手を行く



かなり前に本屋さんで立ち読みしたしつけ本に
「食事の最中に、食器を取り上げる訓練をしなさい」
という教えを見て
愕然としました。
取り上げながら何をするかの説明も何も無い・・・
乱暴な教え方です。

トレーニングをする上で、
我々人間は、幼稚なことはしてはいけないですよね。
「これをすることによって、犬に何を教えたいか」
そう自問しなくてはいけません。

では、上の食器を取り上げることで何を教えたいのでしょうか?
人間がいなければ食事にありつけないのだよ、
または
こうして食べ物は人間がどうとでもできるのだ、
ということでしょうか?
犬は・・・どう思うのでしょうか?
「ああ~、わかりました、あなたの強さは。
ですからおとなしくされるがままですので、ご飯ください」
・・・

こ~~~んな犬いるか~?
いたら天才犬ですよ。
こんな犬だったら、何にもしなくても言うことを聞きますよね。

普通はこう思うでしょう。
「あっ,取られた。もっと早く食べなきゃ」
「また近づいてきた、取ろうものなら咬んでやる」
「あっちへ行け、ガルゥ~~~」

犬より一枚も二枚も上に行くためには、
人間が頭を使わないといけませんね。
犬に力を見せようなんて努力はどうでしょう?
命の関係は、力ではないことを示すのが人間としての役目では?
ないでしょうか・・・?

まず、手で食べさせていれば人間が近くにいることで
強迫観念を持つ事は無い、そう思いますが
現時点で、人がいることに神経質になっているのなら
まず、人がいることに慣らします。
フードは最初から全量を食器に入れないでくださいね。
少しずつ入れていきます。
手が顔の近くに行くと空噛みする犬には投げ入れる感じになっても
仕方がありません。
でも、おっかなびっくりは禁物です。
食事は楽しくです。
この方法で一番伝えたい事は、人が近くにいると
取り上げられるどころか、食べ物が次から次へと
降ってくる、
ということ。
犬があなたがそばにいることが嬉しくってしょうがない、
そんな目つきになったのを確認して、第二段階に入りましょう。



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