私は社会化のドッグトレーナー@犬の森

犬の森発 吠える咬む犬の問題行動研究所 @小田原

【ブロマガ】名前を呼んでおやつ…その後^^;

昨年は古典的条件づけに付いて徹底的に考えようということで取り組んできました。 くる天オンラインの過去記事ですね。 名前を呼んでおやつ…その後^^; 名前を呼んでおやつ 2013年3月1日 5時0分の記事 水元公園、暖かい一日でしたね~。 いつもは違う会場に参加されている方が遠征^^;して来られたり 初めてのご参加があったり。 なかなか新鮮でしたね。ただ、どこで開催しても同じようなゆったりとした空気が流れます。 今まさに必死で頑張る方、一年後本当にびっくりするくらい変わっていると思います。 昨日本家ブログに書きました。 早く仕上げる的な発想の弊害。 命に対する不遜。 そういう不遜な姿勢は、一か所だけにはとどまらないのだろうな、と思います。 半世紀生きて^^;かなり良く見えてきました。 もっと見るために^^;長生きしなくっちゃ(笑) ハンドリングが途中なんですけど^^; ハク母さんから質問がありましたので(水元遠征お疲れ様でした!)それについて書いてみたいと思います。 まずは小田原基礎トレの時に配ったプリントの元にした覚え書きををここに載せますね。長いです。^^; ********** 書籍の中ではP57名前を呼んでおやつ  叱る代わりに名前を呼ぼう P71チャーリーママ用語の中の「名前を呼んでおやつ」 の個所をもう一度見てください。 名前を呼んでおやつ、がどのような意味があるのか、また3パターンの方法についても書いています。 それを覚えていただきたいと思います。 名前を呼んでおやつとは 名前を呼んでおやつを食べさせるただそれだけのトレーニングです。 トレーニングというより条件づけです。 (名前)と(おやつ)の対提示による、名前を無条件に嬉しいものと条件づける手続き(トレーニング)です。 名前を呼ばれたらつい注目してしまうくらい、名前がよいものとインプットされるように、という目的です。 (   )と(   )の 中にはいろいろな言葉が入ると思います。 以上の手続きが名前を呼んでおやつの第1バージョン。 古典的条件づけです。 これは社会化の基本でもあり、先行子を作るための手続きでもあります。 先行子というのは犬の行動の前に提示される刺激です。その刺激によって、ある行動を犬に期待するわけです。 名前を呼んでおやつ二つ目のバージョンは 名前を呼んでからちょっと間を置きます。 犬はどうしますか? その子によっていろいろな行動をします。 その時の気分でいろいろするかもしれません。 座る。 アイコンタクトする。 前足をあげる。 伏せてみたり、もう一度座りなおしたり。 名前を呼んでおやつ、の時は 「座らせる」ということに目的がないのですから 犬がどんな行動をしてもすべてOKにします。 (もっと奥深い目的を言うと、座ればもらえるという物語を崩したい、ということもあります すぐに座ってしまう子にとっては、座る前にあげてもOKです。というようにいろいろ応用していきます。) だからすべての行動におやつ。です 名前を呼ぶ(先行子)→犬が行動する→おやつ 「オペラント条件づけ」の犬と飼い主さん双方にとっての一歩です。 大切なことは犬が行動をどんどん起こすこと。 だからこの第2バージョンは犬のやる気をアップさせるためでもあります。 思い込みを崩すためにも工夫できますね。 第3バージョンです。 名前を呼んで、飼い主さんが動きまわります。 "必死でついてきませんか?脚側歩行や呼び戻しの基礎になります。" これを続けていると、犬が飼い主さんの後を追いかけてくる、後ろから歩いてくる という形を教え込むこともできます。 すぐにおやつをあげないで、ある程度時間を稼ぐと「ついて」も覚えられると思います。 犬が苦手な犬も、この基礎トレ中は至近距離の犬も気にならずに飼い主さんに集中できます。 *************** 名前や音を二次強化子にします。 特別なもの。その音を聞いただけで嬉しくなるもの、そういうものを簡単に言うと 二次強化子と言いますが、 名前を呼んでおやつというのは、二次強化子を作る過程のネーミングです。 (名前)→(おやつ) 名前とおやつを対提示すると言います。名前を呼びながらおやつをあげます。 名前を呼べば期待に満ちた顔をしませんか? 違う部屋で呼べばすっ飛んできませんか?(この時、いたずらをしている時とか吠えている時とか を避けて呼んでください。機を考えてくださいね) 名前を呼んでおやつ。 古典的条件づけの手続きを使って(チャージングと言います)名前をおやつと対提示させて 名前をおやつと同じように価値るものとさせる そういう手続きです。 同じように あなたがおやつを上げればあなたとおやつは対提示され 他人からおやつをもらえば他人とおやつは対提示され また対提示する場所、家の中公園、騒々しい場所、病院など すべてまとめて、ほんわかと^^;良いものとされていくという期待を込めての対提示の手続きなんです。 これは何も特別な取り組みではなく 犬を飼えば皆さん当然のように行っていることです。 当然のように行っていることこそ大切で、いつの間にか おやつを報酬にとか、正解のマークにとか、トレーニングしなくてはと言う思考が 当然のことをないがしろにする その結果、犬との間に齟齬が生まれるということが往々にしてあります。 もっともっと当然のことを大切に考えてみましょう。 ********************* ポイントは、犬に何かをさせなくても 行動の後に言葉をかぶせなくても良いということ。 今の状態、犬そのものに対してかける言葉です。 野良猫の捕獲のために去年の夏から私への馴致を試みてきましたが まずかける言葉は 「いい子ね~」 なんですね。 「シャー」と言われようと 猫パンチを出されようと 「いい子ね~」 って。 だからいい子ね、は報酬ではないんですね。 おやつは報酬ではなくて、という意味はこれです。 Twitterでつぶやきましたが。FBかな? おやつは報酬、と決めつける考えが社会化の幅を狭めますね。最高の報酬は飼い主さん。この基本はいつも変わらない。 こちらの望む行動をしてくれたからいい子ね、ではなくて 気持としては 「私は何も危害を与えないのよ、大丈夫だからお利口さんでいてね」 と。 猫の感情に訴えかけるのです。 なだめると言い換えても良いのかもしれません。 取り入るということではありません。取引ではなくて。もしそのように感じたり映るのであれば 感じる心や見る目をもっとピュアに、ニュートラルにしないと 命との付き合いには疲れてしまうのではないかなぁと思いますけどね。人と人とも。 腹の探り合いをしているんではないよ~、という意味でなだめるのです。 そしてその言葉が自然に出る時、私という存在に警戒を抱かない犬や猫たちがそこにいる、と。 それが理想ですね。 理想にたどり着くためにはなかなか難しいタイプの方も多いかと思います。 そういう時は、犬たちの喜ぶものおやつを使って仲良くなるということも必要なアプローチなんですね。 最初から難しいことをしようとすると、むしろ犬たちはそういう態度に警戒するようですね。 もっと気楽にもっとゆるく。もっと楽しみましょう。 犬が人に開かれるということ(社会化)を一番に考えて、成長と共に現れる警戒心の前に ガンガンおやつを使って、遊んで、歩いて、犬のキャパを大きくさせてあげて欲しいです。 ************** 以上が覚え書きです。 で、最近の傾向として 名前を呼んでおやつは1~3まで古典的な条件づけが基本であるんだ、という確信に至りまして。 なので、初期の頃とは記述が同じでも、中身が違うか 記述自体も違うことがあると思います。 第2番目は、 オペラント条件づけの第一歩です。 ここで、オスワリをオペラント条件づけしたいとか アイコンタクトをオペラント条件づけしたいとか、何か犬から出る行動を絞って、その行動の直後におやつ(強化子)を与えれば、オペラント反応が強化されます。 ただし、名前を呼んでおやつは? 特定の行動を抽出しません。 名前に対しての反応のみ求めます。(古典的条件づけです) では3番目は、 脚側歩行をオペラント条件づけできると思います。 名前を呼んで飼い主が動き犬がついてくる、次第に脚側位置に来るわけですから。 しかし、脚側を強化したいわけではないんですね。 距離があっても反応できるか(古典的条件づけ)を形成しています。 私はこれを使って、歩行にはおやつをあまり使わないんです、とお話しているわけです。 どうかな? 分かりにくいかな? これについても今年一年の課題なんですね。 トレーニングと言うものを基礎から考え直してみようと思っているんです。

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