私は社会化のドッグトレーナー@犬の森

犬の森発 吠える咬む犬の問題行動研究所 @小田原

その時を乗り切る

犬を初めて飼う方の中には
犬が大興奮して^^;部屋中を走り回るのを見て
「気が狂っている」
^^;と思う方がいるのですよね。
また、せっかく用意したベットを壊すことも、食べ物ではないものを食べることも
全部・・・病気ではないか?普通じゃない?と感じる方が多い、ということを忘れてはいけないのです。

犬として当然、仔犬ならば当然、
はじめてやってきた場所なら当然、不安な気分でいるなら当然、
怖がっていたら当然、気が立っていたら当然
「当然」を教えていくことが飼い主さんを安定させるのです。
飼い主さんにとってもNOを教えることは必要ないと思います。

先日の記事ですね。
この当然について、私がいつもお話しするのは
当然出てくることであったら(その当然は犬によって違います、だから多くの犬を見た人間でないと
何がその子の当然なのかは見分けられないのかもしれないです)
必要なのは
矯正という姿勢ではなくて、乗り切ることだ、ということです。

直そうという姿勢が犬を警戒させる・・・この意味は分かりますか?
成長過程において当然出てくる傾向にNOを突きつけたら、齟齬が生まれるはずではないでしょうか?
ということです。
それを理解するためにも、
犬の成長過程について学ばなければいけないわけです。


当然、と言われてそのつもりで大変な時を乗り越えようと日々踏ん張っている飼い主さんの
心を動揺させる言葉、っていろいろあります。

公園で、
犬友に、
ネットの世界で
「そんな方法じゃダメなんじゃないの?」
って・・・
叱らないしつけ、NOを使わないことを批判されることは多いですね。
で、ぐらぐらして^^;トレーニングやブログやで愚痴れる人は幸せで^^;
一人頑張る飼い主さんは、あまりにも毎日が大変だから、ついつい
「ダメなのかしら?」
と・・・封印しているはずの、犬にとってはありがたくないNOの暮らしを始めてしまう。
という繰り返しが、ひょっとしたらあるのかもしれませんね(というか実際ありますが)

一日二日で犬がガラッと変わるわけはないです。ましてや○秒で変わるわけがない。
変わるのではなく犬が『怯む』わけです。
犬も感情がありますから、怯んだだ心の奥底には、恐れや怒りや不安が生まれるでしょうね。
その感情は再び、どこかで現れるかもしれないということを、考えたことがありますか?

甘噛みがどうしても痛ければ、噛まれないように工夫しましょう。
他の部屋に行く、サークルに入れる、手袋をする^^;
落ち着いた犬が甘噛みをしないわけではありません。
成長して甘噛みをしないような時期が来るのです。
甘噛みをほおっておくから本気噛みになるのではなくて、甘噛みをNOで封じ込めて
怒りや不安の感情を生ませるから、それが咬みになって現れるのです。
大切なことは、犬を怯ませないこと。
犬を落ち着かせる(心を鎮める)ことです。
興奮します、勝手に、仔犬だから当然。興奮したら落ち着かせてあげればいいのです。
隔離するとか、人がそばにいないとか、自信がある人は保定して落ち着かせることもできるし
人ではなく硬いものを口に入れさせて噛むことを褒める方に持って行って落ち着かせられる人もいるでしょう。
その時できる方法で対処する、犬を怯えさせないように、ということです。
その時を乗り切るのです。
乗り切るための方法が、犬にも飼い主にも満足でき、次なる飼育の自信、暮らしの喜びにつながる物でありますように。
そういうものを用意できる自分でありますように。

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