犬と人との特別な関係
さて、昨日のムツゴロウ王国の実験結果の続きです。
初対面の犬同士、上下関係のはっきりしている犬同士・・・
ときて、
次は飼い主さんと犬では?です。
大好きな飼い主さんを目にして
しっぽ振り振り、体くねくね、キュ~キュ~声が漏れちゃって、
ぴょんぴょん跳ねたり・・・
きっと心拍数も上がっているのでしょうねぇ・・・?
どうでしょうか?
ところが!
オーバーなアクションの割に、さほど上がらないのですよ。
びっくりな結果ですよね。
犬は人間と違って心拍数を瞬時に落とせる仕組みが体に備わっているそうです。
人間が、時間をかけてクールダウンさせなければいけないのを考えると
驚きですよね。
なぜ、心拍数が上がるか・・・
次に起こる行動のためにアドレナリンを上げるためですね。
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怪しい物音が聞こえたなら、
2秒間で80から160に心拍を増やします。緊張し、感覚を研ぎすまし、
警戒することができます。そして何でもないと確認すると、
また数秒で80に戻ります。以上しつけの学校より
飼い主さんが、ポケットからおやつを出したり、
おもちゃを見せたりすると喜びによって、心拍数が上がります。
では・・・
飼い主さんの存在は心拍数を上げるほどの喜びではないのか?
と疑問に思いませんか?(私は思いました)
ここが、犬と人間は特別な関係だ、と言われる理由だろうと思います。
犬がそばにいて、心安らかになれる存在が人間だ、ということ。
まず、この確認が犬を育てるうえで大切なポイントなのだと思います。
(人に対しての喜びは興奮ではなく、安心なのかな?と私的に勝手に解釈してしまいましたが。)
犬は人を支配しようとはしません。
人のそばでくつろぐために生きているのです。
だから・・・無用な罰で、犬のストレスを煽ることのないように。
たとえ、ついイライラして犬にあたっても
すぐに気分転換して、一緒に遊び、お散歩に行き、笑えば、しこりなんて残らないはずです。
叱らない、ということは、絶対に叱らない、ということではなくて
叱ることを日常的にしない、ということです。
(叱らなくてもいい関係を作っていくことが飼育の基本ですよ)
いつもいつも叱られていれば、あなたの存在がストレスになって
ひょっとしたら心拍数を上げることにつながるかもしれません。
それは、犬にとっても人間にとっても、不幸なことではないでしょうか。
多頭飼育では、ひょっとしたらストレスを抱えているのかもしれません。
順位づけがうまくいっていない時など、ストレスはかかっていると思いやってください。
人が間に入って、犬の心を安定化するためにも
犬に対する接し方には優しさと思いやりをどうぞよろしくお願いいたします。
人間は犬にとって特別な存在でいなくてはいけないのです。
責任は重いですよ。
重みをしっかり受け止めて頑張りましょう。