レスポンデント反応は、先にも言いましたように、反射です。
大脳の辺縁系の活動なので
ここを活性化させると、トレーニングは台無しになります。
とお話ししたのは覚えてますか?
なぜ台無しになると思いますか?
それは、意思でコントロールできない状態だからです。
犬自身の意思でも、飼い主さんの意思にも従えないのです。
そういう状態の犬を、「従わないから支配性がある」と言ってしまいがちなんですよ。
従えないから。(従わないのではないのですよ)
何故従えないかの理解が人間側に欠けているのです。
知識不足ですね。
はっきり言ってしまうと。
従えない状態=レスポンデント反応中の犬、であった場合
私たちが犬にして上げなければいけないのは脱感作です。
昨日お話ししましたので、復習してください。
恐怖や罰などによる反応以外にも、行き過ぎた興奮など
飼い主さんの指示も聞けない状態のテンションの高さは
その対象物(芝生、戸外、ゲージからだされた、病院である・・・)などが存在するとき、
それらに対して、興奮の度が過ぎるとき
興奮することが反射になっている場合があります。
それには、やはり脱感作が必要ですね。
それに逆制止も有効です。
食べ物で不安を制止する、ということですね。
だから・・・
多くの問題行動を考えるとき、おやつで釣るのは嫌だ、とかいうのは
根本的に間違った発想だ、ということをぜひ頭の隅に置いてくださいね。
食べることは生きること。
そのもっとも本能的な部分を、緊張状態の反作用として使う、
それがおやつの効能なんです。
おやつを使うことを軽視することは、
学問の軽視につながります。
知らないということは犬に遠回りを強いることになりますよ。
人間の感覚で卑しいと思っても、犬は人間のようには生きられないのですよ。
人間の生活様式を押し付けるのは酷というものではないかな?
このような深い考え方、行動の捉え方を基礎にした
おやつを使って犬をリラックスさせる方法、トレーニングは
犬には優しい方法だと思います。
また、非常に科学的、人道的ですよね?
おやつで釣りたくない・・・
それは一体誰のためなのか?そこをもう一度考えていただきたいと思います。
すべては犬の笑顔のため。
笑顔が見たいから私たちは頑張れるのでしょ?