私は社会化のドッグトレーナー@犬の森

犬の森発 吠える咬む犬の問題行動研究所 @小田原

私は犬が好きなの、というおごりと怠慢



「私犬が好きなのぉ~」
とか言いながら、チャーリーの頭をいきなり撫でようとする
自称犬好きな方・・・
チャーリーは見事ですよ。
ザッっという音がしそうなくらい、
嫌そぉ~に頭を振って手から遠ざかりますので!

とてもセラピードッグにはなれそうにないですね。

ですが!

犬がいきなり現れた手を喜ばなければいけない、
そんな決まりがありますか?
ということ。
人の手を受け入れられた方がそりゃあいいに決まってますが、
人間側ももう少し犬を気遣うことも必要ではないか、
ということについて今日は考えてみたいです。



ある時、小学生の女の子が走り寄ってきて
ココを後ろから触ろうとしました。
ココはびっくりして逃げました。
「いきなり、触らないのよ」
出来るだけ優しく言ったつもりですが、顔はどうだったか自信がありません。
で、女の子の返事。
「大丈夫、わたし犬が好きだから」
・・・

あなたの好き嫌いを聞いているのではないの。
云々、ぐだぐだと言いたかったけれど大人気ないかと思ったので
「犬が好きだったら犬の気持ちを考えてね。」
と、わなわなしながら、ようやく口にできました。

これ、珍しいことではありません。
子供だけではありませんね、こういう発想をする人。

「私は好きなの」

すべて自己中心。

走り寄る、後ろからいきなり手を出す、大きな声を出す・・・

あなたの後ろから、見たことのないおっさんが(おっさん、ごめん)
「おお~、可愛い~、おじさん、小さい女の子が好きなんだ」
と近寄ってきたらどうする?
警察沙汰でしょう!?

どうして犬にはいいのかな?

で、逃げていく犬は、フレンドリーでない、って言うのですか?

それはおかしい。絶対に変です。

家庭犬の咬傷事故の多くは、人が手を差し出したときに最も起こりやすのです。
自分が好きだからと言って、犬もそれを喜ぶと思ったら大間違い。

人が触ることをなんとか我慢している犬が大半です。
または嫌がって逃げるでしょう。
中には触られるのが嬉しくてたまらない、そういう犬もいるということ。

犬が好きであるなら、犬のそういった心理をわかろうとすることが大切です。
それが本当の犬好きですね。
それができないのは、人間のおごりと怠慢だと言わざるを得ない、と思うのです。


長いし嫌味っぽくてごめんんさい。


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