私は社会化のドッグトレーナー@犬の森

犬の森発 吠える咬む犬の問題行動研究所 @小田原

何もしないという優しさもある





犬の体調、犬が次にとる行動・・・
飼い主さんの中には、犬のすることなすこと、
または何もしないで静かにしていても
犬のことが気になって気になってしょうがない・・・過干渉になっているかた、
いませんか?

これは・・・
あなたの家庭では大丈夫でしょうか?

以前では、犬は外で、繋いで飼うことが普通であった時代から
室内飼いが推奨され、多くの家庭で室内飼育がされるようになっています。
犬の行動、四六時中否が応でも目に入ってしまいます。
犬にしてみたら・・・
息が詰まる?
落ちつかない?
不安になる。
ことも、あります。

ニューオーナーシンドロームという言葉聞いたことありますか?
子犬が母親や兄弟や繁殖所を離れて、新しい飼い主の元に迎えられ、
突然のの環境の変化などのストレスで、
精神的にも肉体的にも疲れ体調を崩すこと
ですね。
環境の変化もさることながら、
寄ってたかっていじくりまわすことが良くない。
べたべた触り過ぎも良くない。
ゆっくり休ませて、犬自ら観察させないといけません。


ムツゴロウの動物交際術 (文春文庫)畑 正憲文藝春秋このアイテムの詳細を見る



P56 交際、付き合い、コミュニケーション、愛、会話ーどのような呼び方をしてもいいけれども、
人が動物とふれ合っていて、最も重要でありながら忘れがちなのは、
可愛いという気持ちにつき動かされるあまり、こちらの方が積極的になり過ぎ、
相手に表現させるのを忘れることだ。・・・・・
唇の周辺、敏感な部分、それを私は能動的な部分と認識した。
つまりだ、さわるのではなく、そこでさわってもらおうと区別し始めたのである。



上記の本からの抜き書きです。
これがムツゴロウさんのテクニックの一つです。


私がカウンセリングにお伺いするとき、初めて会った犬に対するとき
また、犬とのご挨拶では基本的に
相手に表現させる
ようにしています。

表現してくれるまで、待ちますし、無暗に近づいたり触ったりしません。


それは犬に対しての究極的な優しさであると思っています。
何もしないという優しさを忘れてはいけません。
「可愛いわね~」
と思っても大きな声で犬を驚かせてしまうこともあります。
「私は犬が好きなの」
と無遠慮になでようとすることも、相手の身になっていない行為ですよね。
(これはトレーナーでも、侵してはいけないことだと思っています。)


子犬の頃は可愛くてついつい、いじりすぎ、構いすぎ、
犬が欲しているか、安心しているか、嫌がっていないか
今は受け入れられない時ではないか・・・
そういうことを人は考えずに、一方的な押し付けをしてしまいがちです。
犬同士はそんなことしません。
なので、犬にしてみたらとんでもなくカルチャーショックなのかもしれませんよね。




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