レスポンデント反応は・・・
反射ですね。意思とは関係ない反応です。
問題行動の矯正とは、この状態になった、または
なりやすい犬の行動を直すものだ、という認識を持っています。
はっきり言って訓練、トレーニングでの矯正とはちょっと方向性の違う
反射的な部分の問題なんですね。
雷恐怖症、やパニック的な行動は、
反射なんですね。
反射ですから、犬が自分の意思で立ち直ることはできないのです。
大脳の辺縁系の部分の仕業ですので
脳の興奮レベルを落とさなくてはいけなくなってきます。
多くの犬は恐怖症状とは無縁だと思うので、
レスポンデント反応というより、辺縁系に支配された状態の説明をします。
ヒッパリッコ遊びでちょっと考えてみましょう。
最初はかなり理性的に遊ぶ犬も、
「ヴ~、ヴ~」「ガ~、ガ~」唸り始め、
アウトの掛け声で,放せたロープが放せなくなる。
終いには目の色が変わったようになり、犬も変わったようになり
飼い主さんが引いてしまうようなパニック的な遊びをしている。
そんなご家庭はありますか?
はっきり言ってやりすぎです。
目の色が変わったような感じ、視点が一点集中する(しすぎる)感じ、
これは辺縁系に支配された状態です。
この状態を何度も繰り返させると、
もともとスイッチの入りやすい犬は、ロープを見ただけで
この辺縁系に支配された状態(眼の色が変わり、唸り、よだれを垂らす等)
になってしまうかもしれません。
その状態はレスポンデント反応でしょう。
刺激によって起こる条件付けされた反応。
(闘犬は、これを利用しているのか?
と私は考えますが・・・どうでしょうか?
戦いのための条件反射を作りだしているのでは・・・)
このように、意思でどうにもならない反射を
犬の不利益になる行動に結びつけることは・・・
悲しいことですね。
しかも・・・意図しないで、飼い主さんが良かれと思ってやっていることが
ひょっとしたら?とんでもないことを植え付けているとしたら?
ヒッパリッコ遊びの過剰さ、
犬との荒っぽいプロレスごっこなど・・・
理性が効きにくいタイプ、興奮して歯を使うタイプの犬には
細心の注意が必要なんです。
ご自分の犬がどういうタイプなのか、観察して見極めていただきたいと思います。
反射は一度条件付けされると、治療が難しい。
まず、とことん追い詰めないことと、
刺激に集中させすぎない、ということです。
気分転換を早くさせてあげると、辺縁系に支配されにくい
それは人も犬も同じなんですね。