私は社会化のドッグトレーナー@犬の森

犬の森発 吠える咬む犬の問題行動研究所 @小田原

無駄吠をどうやって止めるか(2)チャーリーと匂い嗅ぎ



シーザーミランの著書、「あなたの犬は幸せですか」
から、興味深い箇所を
ご紹介したいと思います。
母犬から生まれたばかりの子犬は、
鼻は利きますが、目は見えず、耳も聞こえません・・・
犬は匂いを嗅ぐことが信じることなのです。
犬は匂いを嗅がなければそれが何なのかを理解できません・・・
鼻、目、耳。
これが犬にとっての感覚の自然な順番なのです。


犬にとって、匂いをかぐということがいかに大切なことか、
また、それが本来の姿であることが書かれています。

ここの箇所を読んだ時、私は雷に打たれたような
(打たれたことがあるのか?)ショックを
感じました。

匂いかぎの重要性に気がつかなかった!

この、匂いかぎが、心と脳の成長には欠かせないのだ。

そう、思いました。

私たちは犬を育てる時、一生懸命に話しかけますよね。
確かに、話しかけは重要です。
が、もっと重要なことは、犬が匂いをかいで
世界を知る手助けをすること、です。

犬がくんくん匂いをかきすぎることを
嫌う方が結構いますね。
私たち人間が普段しない行動だからでしょうか?
お行儀が悪いと思いますか?
・・・
犬は犬です。
そこのところを理解してあげないと、
犬は犬としての正しい成長を遂げられません。

犬は対象の匂いをかぐことで安心感を得ることが出来ます。
シーザーミランのいう、「匂いを嗅ぐことは信じること」
は犬の安心感のことです。
安心感を得た犬は、吠えることをしません。
吠える必要がないのです。

チャーリーの場合、初めて会う犬には
間違いなく吠えます。
不安だからです。
吠えて、自分の不安感をアピールしているかのようにも見えます。

不安感から吠える、吠えるから余計に興奮する、
この悪循環の中で、従えない状態になってしまうのです。
聞く耳がもてない、従う脳がロックされてしまいます。

この状態でも、しっかり抱きしめて、チャーリーの匂いを
相手の犬にかいでもらうと・・・
少し、安心できます。
で、ここからが肝心なんですが、自分は匂いをかぐけれど
かがれることは拒否、という犬はいませんか?
このタイプが実はとても危険です。
犬としての礼儀、マナーができていないのです。
おそらく早すぎる親離れ、兄弟犬とのふれ合いのなさ、
社会化期の匂いかぎの訓練ができていない、
ことに原因があります。
で、チャーリーは自分がしっかり匂いをかげないことに
不安を感じます。
相手が何者かを、理解できないからですね。
また・・・吠えます。
一進一退、くじけません。チャーリーと歩んでいきます。

次回に続きます。


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