私は社会化のドッグトレーナー@犬の森

犬の森発 吠える咬む犬の問題行動研究所 @小田原

おちょうだい(足かけ)を許してあげたい

おちょうだい(足かけ)を許してあげたい って何のことでしょう? 古い読者様、トレーニングに出ている方、実際このようにお願いしている方には 理解していただけていると思います。 マナーを、と言うあまり、犬の警戒心を育てている そういうしつけの現状を憂う・・・と言うことからこの記事を書いてみます。 (もちろん、聞き分けられるようになれば、足をかけなくなって行くし そのように教えることは簡単です) まず、復習をお願いします。 12月7日のオンラインスクールの記事から ●クリティカルディスタンス 先日のトレーニングで、3メーターリードを長く伸ばして 犬との距離を取ってもらい「おいで!」で呼び寄せて(「タンタンマーク♪」してもOKですよ~)おやつをあげつつ、首輪やハーネスをつかむ。 を行いました! ココとの優良家庭犬のトレーニングで、呼び戻しておやつを食べさせながら 体に触れる、を応用したものです。 触ってからおやつ、ではない点に注意です。ガッチャエクササイズとは別物です。 ガッチャエクササイズでは、がっつりつかまれることに慣らす意味で つかまえてはおやつ、でつかまえられたいかも、(笑)と思わせることもできますよね。 で、呼び寄せておやつ、そして体に触れる、犬具をつかまえる、ですが それは付属なんです。 目的は別にあるのね。 それは・・・ 呼び寄せるときに注意していただきたいのが、 犬をしっかり足元まで来させる、ということです。 犬には距離(動物はみんなですね)という概念があって 一定の距離を測って行動するのですよ。 呼び寄せられて、次何かされる、と勘繰った犬は 呼び寄せた飼い主さんが、手を伸ばしてぎりぎりおやつをもらえる位置で止まったりしませんか? こういうケースは多いと思います。 リードをつけようと呼び寄せた、手を伸ばしたら・・・逃げた。 というように。 これって結構忌々しいですよね。イライラするから次呼ぶときなんて・・・ わなわなと、怒り口調だったりするから、犬は来やーしないですよね。 犬はこの時、人が手を伸ばしてもつかまらない距離を見事に測っている、見抜いています。 このスペース、範囲のことをクリティカルディスタンスと言います。 パーソナルスペースの次に狭い距離、スペースになりますね。 こういった距離は、周りの環境、対する人との関係、状況で大きさが変わります。 犬がクリティカルディスタンスを主張しながら測りながら楽しむ遊びって 何だと思いますか? おもちゃや、咥えてはいけないものを咥えて、あなたが追いかけると もう少しで捕まりそうになるとさっと逃げるでしょう? 動きがどんくさそうな人、と犬に思われると本当にぎりぎりまで近づかせてくれるし こちらが俊敏だったりすると・・・スペースを広く取ります。 ま、最初は面白くてこちらもノリノリになりますが 取られはまずいものを取り返したいときはイライラしますよね。 そういう時・・・追いかけてはいけないのです。 追いかけられているうちに、犬はクリティカルディスタンスに妙に集中して 警戒信号が出たりします。 そう、物を守る気持ちが強くなる。 その予防のためにも、呼んだら足元までくる、出来れば両足の間に顔が入るくらいが好ましいです。 飼い主さんが手を伸ばしてとっつかまえていることが続くと やはり距離を意識しすぎるようになる・・・気がします。 ハーネスを付けるときも同じね。飼い主さんが腕を伸ばしてつかまえたりせずに 手を伸ばさなくても装着できる位置まで来させるといいです。 出来れば自分から顔を入れさせるといいですね。 それはこの距離が関係している、のですね。


●距離を主張させない(社会化) 基礎トレーニング、本当に基礎の基礎から行います。 どの時点で参加されてもついてこれるように、お話しています。 スワレ、フセ、マテ、コイ、ツケ ですかね。これをいろいろな角度から実践しています。 たとえば、 最近のトレーニングだと、クリティカルディスタンスのお話をしつつ コイの練習をしています。 コイ=オイデですね。 で、皆さんが行うのをじっと見させていただいたり、我が家での様子を思い浮かべたりした時に、 気になる点が見えてきます。 呼び寄せた犬が、 ちょうど飼い主さんが前に手を伸ばす、その伸ばす手の長さ分開けて止まっていないですか? また、お座りを飼い主さんの前でさせようと思うと 一度後ずさって、離れたところに座り直す、とか。 これがクリティカルディスタンス(=自分で自分を守ることが出来る臨界距離)です。 この大きさは、その場の環境、相対する人や犬との関係などで大きさが変わるそうです。 一度怖い思いをしてしまうと、その距離に(距離の取り方に)ナーバスになります。 なので社会化は慎重に、自ら近づくまで待ってあげる、が大事なのです。 で、呼び戻し時に、この距離を主張させないためにも(リードの装着や、ハーネスをつける時に追いかけっこになってませんか?)呼び戻しは足の間までしっかり戻ってくることを練習してみましょう。 で、てん母さんが写真を載せてくださっていますのでどうぞ。^^ http://tentocarpdaisuki.blog135.fc2.com/blog-entry-158.html 特に和犬や、チワワ、とか 警戒心が強いと言われるのはこういう距離の取り方、感じ方に原因があるのでしょう。 こちらが無造作に手を出すことが 臨界距離を侵したとみなされます。その拍子に咬むことも考えられます。 これは致し方がないのです。犬を責めるのは間違い。 ただ、そういう犬は人との暮らしに支障をきたしますので 徹底的に社会化をさせて行かなければいけないというわけです。 自ら距離を縮められる。 侵入にいい意味で鈍感にさせる、ということ。ま、これが社会化というわけです。

この位置でおやつをあげようと手を伸ばすと後ずさること、ありませんか? なので、パピーの頃はマナーよりも馴れ、重視でお願いします。 人との距離を保つことを意識させないように、おやつをあげるときには 前足をかけさせるくらいで、とお願いするのはそういう理由です。(いわゆるおちょうだい、ですね)

このくらい近づいて。しかも前足かけています。 明日も関連記事です。 ブログランキングのバナーです。励みになりますので良かったらポチッと クリックお願いします。
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【1月の予定】 1月8日(土)・11日(火)・14日(金)・18日(火)・22日(土)・25日(火) 30日(日) 開始時間:午前10時開始 集合場所:小田原城址公園二の丸広場 *予定日時が変更になっています。ご確認よろしくお願いいたします。


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