私は社会化のドッグトレーナー@犬の森

犬の森発 吠える咬む犬の問題行動研究所 @小田原

社会化期の音慣れが恐怖症の芽を摘む



これでひとまず、恐怖症は終わりにします。
お付き合いくださってありがとうございます。

では・・・最後に(くどいようですが・・・)

社会化とは慣らすことです。
社会化期は恐れよりも好奇心の方が強いので
それを利用してどんどん新しいものにチャレンジ
させていかなければなりません。
まわりの環境のひとつひとつの要素を
子犬に受け入れさせます。
それがなければ、突然外に行って新しいものに出会ったとき
恐怖心を抱くのは当然だと思います。

テリー ライアン先生はこうおっしゃいます。
「子犬の脳には小さな電気のソケットがあり、
そこらじゅうにプラグが散らばった状態だと考えてください。
これらを正しくつなぐのが経験なのです。」


犬は危険を回避することでこれまで生き延びてきたと言われます。
危険を回避する元になるのは恐怖心です。
ですので恐怖心があることは悪いことではありません。
が、
この犬が危険だと思うものが実は全然危険ではないのに
極端に怖がるのが恐怖症で、
これから犬が人間社会で生きていくために
避けては通れないものなのです。


社会化期において、音に慣らすということは
「これは危険ではないよ」
とひとつひとつ体験させてあげることです。
ほっておいて、大人(成犬)になれば馴染む、
というものではありません。

そこで問題になるのは、もう成犬になってしまって
明らかに社会化不足である子の場合。
もう、手遅れでしょうか?

大丈夫です。
なにも絶望的になることはありません。
いくつになってもしつけ直しは可能です。
絶対大丈夫。

しかし・・・、条件があります。
それは、飼い主さんが決してあきらめないことです。
上手くいかなかったり、進歩がないと
不安ですよね?
でも、あきらめたらそこで終わりです。

犬のために何とか頑張ろう、と思いますか?
でも私は敢えて言います。
ご自分のために、あきらめないでください!

心優しい方たちは、しつけ直しがうまくいかなかったり
人から批判されたりすると
「この子は今のままでも充分なんじゃないか?
自分のエゴのためにしつけようとしているのではないか?」
と思ってしまいます。
・・・
でも敢えて言いますが、ご自分のために頑張ってみてください。

なぜなら、頑張るあなたに犬はついて行くのです。

結果を早く求めすぎないように。
何年かかっても、人から何と言われようと
頑張るあなたがリーダーなのです。
あきらめる、ということは精神的に犬を捨てることだと
私は考えています。


これからの生活、笑って犬との暮らしを送るために
今を乗り越えましょう。
頑張ってください。応援しています。


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