私は社会化のドッグトレーナー@犬の森

犬の森発 吠える咬む犬の問題行動研究所 @小田原

攻撃性のトレーニング



このお話は緊張します。
攻撃性がどの程度のものなのか、そこらあたりは
専門家(訓練士、トレーナー)に見定めてもらう
必要があります。
前回の攻撃性の対処の項目のなかで
一体、自分の犬はどれにあてはまるのかを、
もうすでに、咬まれている飼い主さんには
冷静に判断できないかもしれません。

安全範囲の記事でも書きましたが、
臆病な犬は安全範囲が狭く、今まで安全だと思っていた
飼い主さんに追い詰められるほど叱られたら、
行き場のない不安感が攻撃へと移りやすいです。
犬の性格をどうぞ考えてあげてください。

また、「私のところに預けたら直しますよ」
という訓練士はもっともNG。
お預けが許されるのは、緊急のとき、
人間、犬のどちらかが傷つく恐れのある時です。
家庭で生まれた攻撃性は原因も治療も、家庭でなければ
見つけるのは無理でしょう。
その辺を理解したトレーナーさんを頼ってください。

で、攻撃性の芽が不幸にも現れ始めた、
自分で今すぐなんとかしたい、と言う方たちへのアドバイスを
してみたいと思います。
まず、トイレトレーニングの時にもお話しましたが、
失敗を責めない、ということです。
咬んでしまったのも、犬にとっては失敗です。
私はそう思っています。
咬みたくて咬んでいる子はいない、そう信じています。
その信じる、という気持がなければ
平常心で犬に対することはできない、そう思っています。

ムツゴロウさん、ご存知ですね?
あの方の最も優れているところは、
犬に対する愛情です。
「咬み犬万歳!」
ですよ彼の基本姿勢は。
なかなか真似はできません。が、少しでも近づきたいと思っています。
で、咬み犬に対する時、
「恐れを捨てなさい。テリトリー以外の場所でなでてみなさい。」
といわれました。
咬み犬は大抵ケージに入れられていますよね。で、ますます
テリトリー意識と共に防衛本能が働きます。
できれば自由にさせてあげて。
そして犬にはいっさい視線を合わせるとか、声をかけるとか
なでようとするとかしないで。
ただ犬がしたいようにさせてあげてください。
それで咬んでくるようなら、投薬治療をしなくてはいけないでしょう。

自らの意志で飼い主さんに近づきたい、触れたいと
思うまで、かまってはいけません。
咬み犬は寂しいのです。
寂しくて、切なくて仕方が無いのです。
だから、待ってあげてください。
どうしても、病院に行くとか緊急の場合は
咬まれても痛くないように、腕にバスタオルを巻く、
皮手袋を何枚も重ねてつける等、咬まれても痛くないように準備してください。
咬まれても
「だいじょうぶだからね」
と穏やかに声をかけられるように、気持をしっかり持ってください。
くれぐれも、無理なさらないようにお願いします。

長くなってしまいました。
明日に続きます。


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