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犬の森発 吠える咬む犬の問題行動研究所 @小田原

転移(転位とも書く)行動と転嫁行動、転嫁攻撃行動について調べてみました

転移(転位とも書く)行動と転嫁行動、転嫁攻撃行動について調べてみました

明日の犬の森の投稿のための調べ物です。 転移行動(転位行動とも書きます)と転嫁行動、そこから転嫁攻撃行動までを行動生物学辞典で調べてみました。

犬の行動、とくに同種との接触には不可解な行動が多いです。 同種との絡みは異種との絡みとは違ってとてもストレスがかかるんだよ、ってムツゴロウさんがお話しされていましたね。

犬はどこから…そしてここへ

犬はどこから…そしてここへ

あきる野のムツゴロウ王国でのティーチインがまとめられた本です。 この時もお話しに出ていました。心拍数の実験は

ムツゴロウ動物王国・犬がよろこぶしつけの学校 Gakken Mook

ムツゴロウ動物王国・犬がよろこぶしつけの学校 Gakken Mook

こちらの本の中に載っていました。

転移行動(転位行動)とは

行動分析学辞典から要約します。

葛藤や欲求不満状態で、その場の状況とは関係のない場違いな行動が出現すること。 本来の欲求行動とは異なる行動が出ること。

です。辞典には攻撃するか逃げるかというような葛藤や欲求不満のときに出る、身体をかくとかなめるという場違いな行動 というように記載されています。

転嫁行動とは

同じように要約してみます。

葛藤欲求不満の状態で、その原因となる行動のひとつが出るのですが、それを向けるべき対象が本来向けるべきものに向かわず異なっている場合をいう。 というものです。 この中のひとつに転嫁攻撃行動があります。

転嫁攻撃行動とは

社会的順位の高い個体への攻撃ができずに(本来対象とする攻撃相手に攻撃ができずに)物や順位の低い個体を攻撃する行動。

を言います。八つ当たり的な・・・。犬に会って止められたときのリード噛みもこれにあたると思います。葛藤行動のひとつだということです。

まとめ的に

犬にとってストレスがかかっている状況は暮らしの中に、日々幾度となく訪れると思います。 ピンポンも隣の工事音も電話の音も、びっくりしやすい犬にとってはストレスでしょう。 散歩のときも山奥でもない限り様々な刺激に出会い、そのたびに大小さまざまな刺激がかかったストレス状態にある、と言っても良いと思います。

その時、飼育者に、この転位行動、転嫁行動というような、動物が表す行動の仕組みについての理解があれば、問題行動だと大騒ぎしないでいられると思います。またいたずらに不安に思うこともないでしょう。

緊張状態を和らげる、飼い主さんの優しい声やスマイルが大事だと思います。

こちらを参考にしました。👇

行動生物学辞典

行動生物学辞典

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