私は社会化のドッグトレーナー 第3章

犬の森発 吠える咬む犬の問題行動研究所 @小田原

ゆるいノーズワーク 環境エンリッチメント

嗅覚についてもっと真剣に考えてみよう

 

私たちは犬のように良く匂うことができないので、犬がキャッチした匂い、それによってどう行動するのかの予測もできないし、なかなか動きについていくことができませんね。

なので拾い食いや、天敵を匂いでキャッチしたときの対応の慌てっぷりにつながってしまうわけです。 昨日も、目の前に落ちているおやつがあるのに、違うところ探すというか 風があったので匂いがいろいろ渦巻いているのを何とかキャッチしようとマズルを上向きにしてクンクンしている犬を見て 「どうしてすぐそこにあるのに見えないんだろう」 って・・・。

その時犬は目から鼻にチェンジしているからなのでしょうね。

おやつばらまきノーズワーク^^;についてはまたお話しします。

落ちているおやつから匂いが立ち上がり、風に乗っていろいろ拡散され・・・ だからタッパーなどに入れた方が匂いがこもって探しやすいと思います。

風に乗った匂いの道筋、匂いの地図を犬なら鼻で見ているわけで、強烈な匂いだったら私たちにもできるでしょうけど。

宇都宮の散トレの会場の公園、河川敷ですがたい肥^^;のようなカホリがすることがあって、あ~、強烈な匂いならばこうやって気がつくんだよねぇ、と思ったりしました。

ここのところ、五感についていろいろ読んで、中でも匂いについて読んでみたりしています。

匂いの処理(脳内での処理)についてはまだまだ研究が進んでいないそうです。 匂いが空気中に漂っていることの地図ではなく脳内の匂いの地図=脳内でどう処理されているのかはいまだ未知の部分が多いということですが、きっと多くの動物の生きる源的な要素が隠されているのではないでしょうか。

犬にとって匂うことは幸せそのものかなと思います。 基本的な欲求の一つ、重要な大きな意味のあるものかなと思います。

欲求階層の図の中の探査活動。

自分の身の周り、テリトリー内、出かけた先での匂い。

未知の匂いを嗅ぐことによって知的な好奇心のスイッチが入ることは容易に理解できるのではないでしょうか。

私たちがインターネットや本屋TVやセミナーでいろんな情報を取得するときのような。 おしっこ(pee)の匂いを嗅ぐことを、汚いとか行儀が悪いとか、禁止される方は多いものです。 チャーリードッグスクールにはいないとおもいますが・・・。

匂いを取ることで排泄したくなる→マーキングの原因となる、というようなことも言われて匂いを取らしてもらえない犬もいます。 拾い食いにつながるとか、支配性に結び付くとか・・・。

まだまだ昔から言われていることが容易く手に入る情報の世界です。

 

http://www.koinuno-heya.com/zukan/smell.html(子犬のへや・嗅覚から)

嗅上皮もご覧のとおり大きいですし、嗅球(匂いを処理する脳の部位)も人間の約40倍と言われています。

脳の中で大きくしめられている匂い処理部分があるということで、匂いの処理に多くのエネルギーを使うのが犬にとっては当然のこと、と言えると思います。そこを刺激することで満足が得られるのだろうな、ということ。

反対に、そこを使わず他の前頭葉部分、例えば思考の部分を使わせれば使えば疲れた感は持てるけれども 匂いを嗅がせるよりはフラストレーションをためやすい、ということも言えないかなと思っています。

どういうことかと言うと、散トレのようなナイーブさんが集まる合同の場でオビーディエンスをさせるよりも ゆるいノーズワークをさせる方がリラックス効果がある=良い疲れを得られるということ。

フラストレーションは集中力のなさやイライラからの吠えや攻撃的な行動に結び付きますので。 どんな犬も飼い主さんも参加できて2時間内でそれなりのリラックス効果をもたらせるように、と考え続けていますが ようやく少し固まってきたかなぁという感じですね。

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次回は↑こちらの本をご紹介しつつ、おやつばらまきノーズワーク^^;についてお話しします。

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