私は社会化のドッグトレーナー@犬の森

犬の森発 吠える咬む犬の問題行動研究所 @小田原

吠えを維持、強化するもの

今日も吠えやすいワンコさんが吠えてしまう状況を観察できた^^;のですが。 犬の信頼を勝ち得るというか、不安を抱かせないというのは職業柄必須作業なので、どういう状況、どういう人、またその人の仕草、行動が犬の吠えを強く出させるのかな?というところ・・・。 目が合うと犬が吠えるという場合。 そっぽを向く顔の向きを変えるというシグナルを出すセオリーがありますが、目が合ってからそっぽを向いても遅かったりしますね。犬がこちらに向かってきたな~というのをぼや~っとした目で見て(犬から見ると視線が合わない)直線で来られたらかなり早い段階でそっぽを向く。すると犬は視線を合わせない=吠えない、ということになります。 犬同士こんな感じで初動ミスがないわけですね。 早め早めを心がけなければと思いました。

今日初参加のチワワの7か月♂のくぅと君。 いろんなものに吠えてビビりで歩かないって・・・。 社会化期を過ぎてクリッカートレーニングを受けているけど吠えは何ともならない、と・・・。 社会化期を過ぎても社会化のトレーニングは可能です。 一旦怖いものになっても慣らす作業は社会化であると思います。 また社会化期にパピートレーニングをしたからと言って怖い物がなくなることはないし、社会化期を過ぎたら社会化のトレーニングは不可能、ということでもないですね。 何だか社会化っていうことが良くも悪くも特別なもの扱いにされ、またはトレーニングの中で初級的に扱われますけど。 いろいろ違うと思います。 わわわわわぉぉおおおーーーん! とけたたましく吠えるくぅと君ですが、みんなで歩く時吠えていません。 またみんなにおやつを頂いて、お姉さんチワワちゃんのアリーちゃんとプレイバウして、ご機嫌に過ごしていました。 たった2時間の経験ですが、いろいろ取り戻せたのではないかな。 刺激の中で吠えない経験をする。 快刺激によって吠え忘れる( ̄▽ ̄)具体的に言えば 犬が至近距離にいて今まではあっちに行けと吠えていた。でもおやつを自分はもらわなくっちゃいけないから近くにいてもおやつに夢中。気がついたらそばに犬が。でも、まあいいか・・・って。 この場合のおやつは快刺激。また近づきたいもらいたいという感情は探求のスイッチをオンにします。 おやつに頼るとかおやつ云々と言っていると、この方法は選択できないことになります。そしていずれ犬は刺激の中で一杯一杯になってストレスコップから感情があふれ出る・・・。 社会化なんて(なんてとあえて書きます)簡単なんです。 叱らない、叱られない環境の中でうれしいことで満たされればいい、わけです。 何か教えるのはそれからでも遅くないです。 こういう簡単なことですが基本をトレーナー養成所って教えてくれないと思います。だから社会化のトレーニングがオビーディエンスやクリッカートレーニングになっちゃってるんですね。 社会化とは古典的条件づけがベースなんですね。 そしてそれは一生涯続けられる方法です。

 

二つ・・・FBの投稿、昨日のものと今日の。

上がララちゃんに関してのこと。

 

下のがくぅと君。

どちらもチワワちゃん。 吠えに関しては犬種的にチワワちゃんのお悩み相談は多いものです。 犬種的な問題ということも言えるし個体差もあります。 今日ちょっとお話ししておきたいなと思ったのはお題の 吠えを維持、強化するもの、について。 多くの吠えって、警戒吠えとか要求吠えなど犬が必要に迫られた^^;時の吠え以外・・・ びっくりしたときなどに発する声=吠えがあります。

びっくりしやすい犬が声を上げやすいという気がします。 小さな体には風も大きな刺激になるくらい敏感だったりしますので、痛みや寒さ、皮膚感覚なども、過敏だからびっくりしやすいんだろうな、って思うんです。 行動分析で 行動には二つあると。 一つはオペラント行動。もう一つはレスポンデント行動。行動分析で扱うのは 行動の後に行動を強化弱化させるもの=原因のあるオペラント行動です。 行動の前に原因のあるレスポンデント行動は反射的な行動として行動分析では扱われないわけです。 人間に、犬の吠えがそのどちらの行動なのか?考える余裕や知識があるでしょうか? ないとなれば・・・?

同じ対処で吠えを弱化させようとしていなかったか? 私はそこに維持強化が働いたのでは?と睨んでいます。 たとえびっくりした吠えであっても、吠え止ませておやつをあげたら吠えは強化される、と思います。 一生懸命吠えます。 吠えればアドレナリンが出て勇気百倍^^;的になるのも強化する原因かと思います。

吠えた後、インターセプトそして吠え止んでおやつ、も私はお勧めしませんよね?一連の流れで吠えは必須 と犬が物語を作りやすいと思います。 いわゆる陽性強化法で吠えが強化される、以前もお話ししましたが、この根は深いと思います。 吠えて言うことを聞かそう、という犬がチャレンジするような吠えに関しては 石像インターセプトやカーミングシグナルで徹底的に無反応を返す。しかもプレッシャーを少し与えるように 犬のスペースに入り込むような感じくらいでもOKなのかなと思います。

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