私は社会化のドッグトレーナー 第3章

犬の森発 吠える咬む犬の問題行動研究所 @小田原

【ブロマガ】犬の世界にようこそ

お散歩トレーニング11月の福井と小田原終了しました。 11月と12月はハズバンダリートレーニングとリード使いをおもにブロマガでお話ししようと思っていますが 11月のお散歩トレーニングは ノーズワークなどの犬の欲求、犬の能力について考えたり感じたりを行っていきたいです。

散トレで生かせるノーズワーク研究中なんですが。 ジプロックのタッパーの蓋に穴を開けてなかにおやつを入れて使います。 予備知識、練習なしでもできるように、今度からはタッパーの匂いと探す時の言葉を対提示からやった方が良いかな。 空気中の匂いをキャッチしてそこから最短距離でタッパー目掛けるワンコさん。 探す時、ハンドラーから意識を絶つように こちらも目が合わないようにします。 タッパーに入っているので、見つけたらタッパーごと、かじらないように、リードを引っ張りあげずに制御の練習ができますね。 見つけても取られない、むしろ中のものをもらえるので拾い食いの矯正にも生かせるかも。 しかしハンドラーさん。普段、自分のワンコさんをよく見ているから何が起きたのか、感じられて素晴らしいと思いました。 感性ですかね。

K9についてはまだ学びの途中で、口頭で伝えるのはOKだと言われていますのでブログではお伝えできません。 いいのかもしれないけれど・・・。 ただ、そのままの形で散トレに使えるかと言ったら無理かもしれないし、今の時点では無理なので いろいろ工夫してやってみました。 ただ・・・。 このノーズワーク、今までみなさんが見てきいて習ったものとは全く趣旨が違いますので、そこのところの人間側の意識改革が必要になってきます。 何かをさせるのではないわけですね。 そして、人がついていく、人が聞く、人が犬に教えてもらう、わけです。 犬の世界に人が入って行くということを体現する形になります。 犬にトレーニングをする、ということではありません。犬はもうすべて知っている「匂いの世界」のことですから 彼らが何をキャッチし、何を感じているのか、人が学ぶ必要があります。 ただお膳立て、今はタッパーを使っていますがそれを追う、探す、意欲をまず出す必要があって 犬が人にコンタクトを取って教わりながら見つけておやつをもらえる遊び、ではありません。 災害救助犬たち・・・ 人間にはどこに誰が埋まっているのかわからないわけです。だから犬からアイコンタクトを求められても、困りますよね。 何をどう探すのかのお膳立てはしますが、人は「在りか」を知らせることはできないのです。 そういう意味で人から意識を絶てる、ということが大切なわけです。 犬を管理しすぎない、という関わりにも関係してきます。 自分を表現する犬に、自信をつける、ことにもつながると思います。 おやつが欲しいわけではなく、探す欲求のスイッチを入れるという探求のスイッチを入れて探究モードに突入すれば 怖いや不安から救い出すこともできます。

相当ぶれていますが(爆)それだけペコ君が確信を得てからタッパーに向かう速さがあった、わけです。 エア・センティングと言って、マズルを少し上にあげて空気中の匂いを嗅ぎ、その次に匂いのありかを探し当てて 一気に地面に置いたタッパーに向かった写真です。 動画で撮っておけばよかったなぁって・・・。

こちらは陣君。 地面の匂いではなく空気中に漂う匂いを探しているので人間からは、迷っている、何もしていないと感じるかもしれませんが、彼らの中の匂い地図は侮れません。 次回モカちゃんの探索中の動画をご紹介します。 新しい読者さんにはなかなか伝わりにくい内容かもしれませんね。また、オビーディエンスの感覚が強い方にもちょっと理解ができにくいかと思います。 犬たちに声を届かせたい、ただしそれは、そのために犬からコンタクトを取り続けることとは違います。 彼らがその本能を充分に発揮するとき、人の干渉を受けない。だからこそ彼らは満たされて、いざという時に私たちの声にこたえてくれる・・・。 それはヨーロッパで犬と人とが長い歴史で培った関係なんですね。 だからこそのコンタクトなのです。 日本は犬との暮らしが激変しました。外でつないで関わりのあまりない時代から数十年で、今のように。 そしてあれはダメこれはダメの窮屈な犬との暮らし。それでは本当の犬、犬との暮らしが見えるはずはないでしょう。 犬との共生、窮屈すぎますね。 お散歩トレーニングと私の理念は、その犬との共生をヨーロッパの歴史を短時間で学んでいただけるように努力して作っているメソッドです。変化がこれからもあります。 可愛がる トレーニングする 彼らを守る それが人間目線ではなく、彼らの世界に招かれた人間が彼らと共同で体現できるために、 まずはカーミングシグナルなどの犬の言葉を理解できるように犬たちの関わり合いから目を離さないように。 彼らに教わる姿勢を忘れないように。 それが犬へのリスペクトであると思います。そしてその姿勢があるから彼らからのリスペクトも得られるはずではないでしょうか? 管理された犬(場所の管理、行動の管理、感情の管理)は、そういうリスペクトを抱きにくいので、犬や人との真の交流ができずに犬や人を信用できないのではないのかなって思ってます。 保護犬さんを迎えた方に最初ありがちな意識は かわいそうな境遇で人が何をしてあげられるかと・・・どうしても犬たちが不憫に思えて仕方がないかなと思います。 でもね、犬は自分のことをかわいそうだなんて思っていないので かわいそうと思う気持ち、こちらが何かしなくちゃいけないんだという気持ちを 弱さ、不安定、と受け取るのではないかなって思うんです。だからそういう方からのシグナル、犬にとっての情報は 混乱のもとだと思うんですね。 それによって犬の守り行動は出ます。 社会化がなぜ大切かというと、良い人がいっぱい、人は良いもの、ということを強烈にインプットさせられると思うからです。 するとたまに出会う、犬から見た無礼な人のすることにも寛容になれるんですね。 きっちりトレーニングをしたい人の犬に多いのが、寛容さがないことだと感じています。 だからこそ、人が多くの刺激の中でまずは寛容になることを学ぶ必要がある、それが社会化の一つだと思っています。

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