私は社会化のドッグトレーナー@犬の森

犬の森発 吠える咬む犬の問題行動研究所 @小田原

【ブロマガ】自然に条件づけられます

10月からお散歩トレーニング再開しますが、 合同トレーニングがちょっと不安の方は個人レッスンから始められることをお勧めします。 その場合も、ぜひブログをお読みいただき予習していただけるとレッスンの進行を助けることができますので お願いしたいと思ってます。 今お話ししているところは 名前を呼んでおやつ の原理です。 たとえば、先ほどtwitterで目にした過去記事のbotの中の一文ですが 名前を呼んでこちらにアテンションを。 そしてその場をスルー出来ればいいわけですね。 と書いた場合 名前を呼ぶことでこちらを向かせる(=アテンションを取らせる) と受け取られるかと思います。 が、原理を学んでいただくと、または実際に私が行っているのを見ていただければ 名前を呼んで一瞬我に帰ったところで、 「こっちこっち」 と声をかけるか私自身の手でマグネットして顔まで誘導してアテンションを取らせる までを、 名前を呼んでアテンションを と言っていることに気がつかれると思います。 名前は二次強化子で、今それは何かお話ししていますが、それを使って行動をさせるのではありません。 そうそうげーむでそうそうで誘導をさせるのではない、というのと同じです。 ここを理解していただけるように、しばらくお話し続けます。 名前を呼んでも言うことを聞かない とならないように。

パブロフの犬。 生理学者のパブロフが犬を使った実験。 これまたざっくりお話しすると 犬に対してベルの音を鳴らす→エサ を繰り返し与えることで、 ベルの音を聞くだけでヨダレを垂らすようになった、 というものです。 エサという無条件で唾液を出させる刺激でなくても、エサの前触れになるベル音は エサと同じように唾液を出させる刺激になった、 と言い換えることができます。 この唾液が出ない音が唾液が出る音になった (反応を起こさない刺激が反応を起こす刺激になった) =条件づけられた=条件づけ のことを古典的条件づけ(レスポンデント条件づけ) と言います。 これは、犬にとって良い刺激を作るタイプの古典的条件づけ。良い刺激のことを 二次的に(エサは一時的)条件づけられた強化子(好子)といいます。犬にとっては嬉しいもの。 古典的条件づけは、意図的に行われなくても、我々の生活の中で防ぎようなく毎日起こっていることではないでしょうか? 待ち遠しい手紙を待つ身にとっては、郵便屋さんのバイク音は嬉しい音、嬉しさの前触れ。 いつもお父さんにどなられて育った子供はお父さんの返ってくる足で、自分の部屋に引きこもる。足音は嫌な前触れ。 というように、毎日繰り返される刺激が自分にとって良い、悪い、意味のある刺激になっていきます。 犬たちも同じですよね。 毎日繰り返される刺激の洪水の中で、自分にとってメリットのある音を拾いたいと思うでしょうし デメリットの刺激からは遠ざかりたいと思うでしょう。(→これがまたいずれお話しするオペラント条件づけの基礎です) 繰り返される刺激が犬たちにとって 良いもの 悪いもの に徐々に条件づけられて行きます。 徐々に条件づけられて良いものとなったものを、二次強化子、と言います。 (本によって条件性強化子、習得性強化子、好子・・・などいろいろな書き方がされているので混乱されるかもしれません) ここでは皆さんに覚えていただきたいこととして 我々すべて動物は 徐々に、良いこと、悪いことを条件づけられて生きている、ということ。 良い刺激、悪い刺激は、意図しなくても、または意図しても、作ることができますよ、ということを覚えていただきたいです。 「良いことが何もない」 と…あまり幸せではない暮らしは、きっと悪い刺激ばかりに囲まれているのかもしれませんね。 意図的に、 (   )→(   ) というように自分や相手や、犬たちに、条件づけ(古典的条件づけ)をすることができますね? 憂鬱な場所に出かけなければいけない時は一番好きな洋服を着る。とか。 一番好きな音楽を聴きながら出かけるとか。好きな匂いをかぐ、とか。 嫌なことを好きなことが弱めてくれるように・・・好きなもの準備する。 幸せとか幸福感の基礎だと思います。

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