私は社会化のドッグトレーナー 第3章

犬の森発 吠える咬む犬の問題行動研究所 @小田原

インターセプト・オンラインから(2)

前回のインターセプトの記事はオンラインの方の比較的初期の頃の記事 今日のからは2013年の記事です。

インターセプト・・・は 犬の意識、というか注視、執着状態などを一旦こちらへのアテンションで解除したり 我に返らせたり、 間違いに気づかせて次の行動に移させたり という・・・ 前触れとしてのこちらからの働きかけ、です。

警戒吠え、 犬を見て固まる 「あ!そこでインターセプトだった」 と記事を見て試す。

でも犬は気にもしない。前を遮断したくてもすり抜ける。

「できない」 と多くの方は仰るけれど・・・ インターセプトをする、されるの関係が育っていないことがそもそも取組の不足です。

多くの飼主さんは 効果のある方法を試して ある方ができて自分ができないと、自分のやり方がいけなと思うより 方法そのものがいけないと思う方が気が楽ですよね?自分には優しい。

安易な飼育はそういう姿勢から生まれると言ったら過言でしょうか? 当然先に取り組み始めた方の方が前を歩いているわけで、 「どうやったらいいの?」 という問いに、 「取り組み続けてある日突然できるようになる」 と言われても取り組むことがまどろっこしくて、または出遅れたような気がして 負けた感が強くて じゃあ私は私の方法でやるわ、と・・・ そういう方が結構いますね。

犬の問題だけど、でも人間の問題なんですよね。 勝った負けたという気持ちが起きやすいですね、特に子育て、犬育て。

公の場に自分と一緒に出る機会が多いからでしょうか? 猫はそこまで気にされないですもんね。 なかなか難しいなぁと思うことも多々ありで。

でも自分は自分。ぼちぼち取り組みましょうよ。

では、過去記事まとめです。

 

インターセプトとは、私が守るからの決意の表れなんですよね

2013/01/25

ここでの学びの長い方は、即理解していただけるかまたは ニュアンスが分かる!と思ってくれる・・・かな?^^;

「私のトレーニングは、正の強化と、正の弱化で成り立っています」 名前やインターセプトは 正の弱化の弱化子として作用します。 罰ではない弱化子。

そういう存在であるあなたは(私は)負の弱化は必要ない。 オンリードのおいで、どんどん離れるというのは負の弱化ではありません。

インターセプとの解除も、負の弱化ではありません。 犬のボディランゲージを真似たものです。

昨日やなおさんのツイートに返信したものを。 ツイートとともに載せます。

チャーリーママ ‏@charliemama3 吠え、突進、過剰な要求にはインターセプト。正解のマークはインターセプトを解くこと。過剰な報酬は犬の欲求を膨らませるかと思います。

yanao ‏@Yanao3387 @charliemama3 おはようございます!お天気回復して良かったですねー(*^^*) ちょっと質問させてください。インターセプト自体が心地良いものだったらそれ以上の報酬は要らないですよね?例えば自己紹介中に吠えをインターセプトで止めて、落ち着いたらその状態で無反応でOK?

チャーリーママ ‏@charliemama3 おはようございます(*^^*)インターセプトは、カーミングシグナルを真似たもの。だから、落ち着きが目的地。犬同士報酬を出しません。それも真似てみました。

@Yanao3387 です。

 

次は、facebookから。

しっかりとした二次強化子は、罰ではない弱化子としても使える。時におやつよりも強力な道具。だから吠えには、そして歩行には、おやつをあまり使いたくない自分がいるのです。

インターセプト 社会欲 防衛欲 をもう一度よく考えましょう。

社会化が推し進められる時 飼い主が社会として犬に求められる存在か?社会の中で一番に求められる存在か?

正しい愛着、は依存は育っているか。 犬は守る。それが本能。 =防衛欲を持ち、成長と共に防衛欲も目を出し始め、飼い主や環境(テリトリーを守ろうとします)が 正しい愛着=社会欲を満たされた犬は 守るべきものに執着しない 飼い主が守らなくても良いと言えばあっさり引き下がるでしょう、またそのように育てることが理想。 当然、飼い主は守る対象ではない。

吠えて飼い主を守ろうとする犬の場合、飼い主が不在の時はのびのびと、自分を満喫するでしょう。 犬の保育園で犬にほえないというケースはひょっとしたら上記の理由かもしれません。 そういう意味で、負の弱化は私は認めたくないんですね。 飼い主が守る インターセプトとは、私が守からの決意の表れなんですよね。 言葉を変えればリーダーシップでしょう。 犬は身を低くしてそれに応える。

犬は支配性を渇望していないわけですから、リーダーである必要はないから当然でしょう。 インターセプトできる人になれ 犬からの絶対的な信用を得る人になりましょう!

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インターセプト

2013年8月31日

インターセプトって、前を遮ることではないんですよね。

インターセプトは 前を遮ったり、注意を遮断させたりして、我に返ってほっとさせる ことです。 昨日お話しした 中途半端、というのは インターセプトによって犬がホッと出来ていない ということが言いたかったのですね。

(あなたの足)と、(タンタンマーク) その前に (タンタンマーク)と、(おやつ) (  )と(  )を対提示します。

足が目の前に来ることでハッとする、 その結果アイコンタクトしたりオスワリしたりするのですね。 そして・・・ホッとできるのです。

だからインターセプトして落ち着いても おやつはなくても良い、ということ。落ち着けて心がほっとする心地良さ(無条件刺激)が、今度は次の刺激と対提示される というようにどんどん条件づけが進みます。 古典的条件づけ(レスポンデント条件づけ)の原理です。

ここで、少しお話しておきますが 飼い主塾に参加された方、またはDLC-PROさんのDVDで学んだ方は、行動分析は感情を扱わないということで上記のレスポンデントの原理を軽視した学びを身に着けてしまっていると思います。

実際私の違和感はそこにあったわけですが、杉山先生は行動分析学の中の二つの原理の中の一つとして、レスポンデント条件づけをきっちりお話してくださいました。 そこは少し、見直しておいていただきたいです。

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犬同士の教育 

2013年9月2日

犬を犬に叱らせる これ書き出すと、結構ギョッとする言い回しですが^^; 意外に巷では当然のことよね、って 感覚が強くないですかね?

カンファレンスでのセッションでのハプニングを後で説明しますね。

犬が教育する 教育できる犬だから ではそれを受ける犬側から見たらどうでしょう? 教育できない犬に合った時はどうするかな? 気質によっては強く出る、さらに強く出るということはないかな?

こういう気質の犬が人間との間の摩擦が起きやすいと睨んでいますから^^; やはり人間が介入しなければいけないのではないかと思っています。

教育されるということは 失敗したからですよね。 そこに人間が存在しているのに犬が失敗した場面です。

失敗し次に犬同士で絡む という二重の失敗を人間側がした 私はそう捉えます。 比較的落ち着いたプードル♀と はっちゃけた^^;♂のレイクランドテリア。

それぞれ飼い主さんは犬をオンリードにして 部屋の端っこと端っこを行ったり来たり距離を取りつつ歩きます。 そこでお互いがどのような感じで相手の犬を見るか シグナルを観察するわけですね。

と同時に 向こうに犬が見えても、飼い主にコンタクトを取る練習をします。 吠える犬ダックス君でもやっていましたがキャパーオーバーのため退場^^;無理をさせません。 ヴィベケがリードを持った時と飼い主さんが持った時、かなり違っていましたよね。 私は仕事柄^^;犬だけを見ませんので 犬の微妙なシグナルにハンドラーがどう介入しているのか、 ということの方に目が行く、でも犬のシグナルも同時に見えているということに自信が持てました。

そういう場数をたくさん積んできた、そしてその教材^^;となってくださっている飼い主さんと犬たちに感謝しています。 本家ブログにも書きましたが ヴィベケは早いのですね。

耳が瞬間的に緊張を現すや否や^^;口笛拭いたりしてコンタクトを求めます。すかさず 「いいこね~」 って。弾丸のように、ず~っとしゃべり続けます。

体も使って。 片や飼い主さんはどうかな? 褒めてない。 でも、カットオフで「ダメ」という時の声は大きい^^; 普段そのように失敗した時のみ反応しているのでしょうね。 大切なことは失敗をさせないこと。 それをどうやるのか?は・・・? 飼い主がもっともっと動いて声を出して、ということなのですが あまりにも犬にとって楽しくなさすぎ。

犬に慣れていないというのは、こういうことなんですね。 ただ、日本の訓練の実際が 失敗を叱ることに基本があるのでなかなか難しいのかもしれませんね。 ということで続きます。

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ガウることの負担いろいろ

2013年9月3日

では続きです。 お利口さん、なトイプードルちゃん。 お利口さんだけどはっちゃけた^^;レイクランドテリア君。

トイプーちゃん、 脚側でも比較的落ち着いて歩くし、ママが呼べば来るし。 オフリードにすればママから離れて探索活動もできるし、吠えないし、きっとトレーニングもコツコツ積んでいるのでしょうか。

優良犬とかチャレンジできそうな感じでしたね。 セッションは・・・ もっと広い場所だったら、レイクランドテリア君もオフリードにするとヴィベケ。 狭い教室でしたから、プードルちゃんのみ外しました。 テリア君は リードを引っ張って、プーちゃんの所に行きたがります。

プーちゃんはオフリード。 お互い興味を持っているようで、プーちゃん、テリア君の所に やってきました。

テリア君さらに興奮。^^; リードを引きます。首輪ですから無理のある体勢になってしまいますよね。飼い主さんは後ろから当然のように引っ張っています。と言ってもテンションをかけているだけです。かかってしまっているということ。 (デンマークでのセッションだったら、まず最初にレクチャーがあるから、そのようになったらテリア君を後ろに下げるように指導する、と仰っていました)

双方近づいて、鼻と鼻でご挨拶。

スローで見ていないですから・・・次の瞬間、一瞬ですよね ガウガウ! っと・・・ プーちゃんがテリア君の首の上からガウガウと^^; 一度じゃないです。

^^;何度も。 一回はヴィベケにピックアップされて離されていました^^; ただ・・・ 攻撃的、という感じは受けなかったと解説されていました。

ということで・・・ 普通は教育だ、と言われるところだと感じたのですね。

プーちゃんの飼い主さんにお聞きしなければ分からないですが、きっとランなどでもそういう行動があるかもしれない。

でも周りの飼い主さんには 「うちの子は無礼だからそのくらいやってもらってちょうどいいのよ、プーちゃんは教育上手ね~」 って言われるタイプですね。

でも・・・ 何度かヴィベケにカットオフされて、プーちゃんキャパシティオーバーになってしまいました。

これはどうしてでしょうか? 教育する側なのに。側だから? いつもと違うからではないでしょうかね?

いつも自分で対処しているから、人間が介入するということに混乱しているのではないかな?と私には受け取れましたが。

真意は分かりません。 でもそうであったら、そういう意味で、負担は大きいですよね。

もう一つ。 自分がオフリードになっているのだから、不利な立場であるテリア君に、ガウる必要はないのです。

自分が距離を取って 床の匂いを嗅いだり座って首筋を掻いたり、知らんぷりすればいいだけのことですね。

ヴィベケはぷーちゃんはそのように行動できるのではないかな?と思ったかもしれません。 私はそのように思ったのでガウガウしたのには正直 びっくりしました。^^;

経験不足ということと、 カーミングを出す方がその子にとっては有効で、犬同士有効なんだよということの経験がないのだなぁと思いました。

そのように教育される機会がないのかもしれませんね。

わが家のワンコ、今チャーリーとココしかいませんが、素っ晴らしくカーミングが上手です。

チャーリーにいたっては猫相手にもうまいけど、ココはまだまだ猫には譲れないところがあるらしくて 怒っては、ブルブル震えたり・・・ 不安定だなぁと思います。

人間が介入する意味は、犬を安定させる必要があるからなんですね。 インターセプとは安定をもたらしますので、行きたいところ、やりたいことを止められても、最終的にはその犬のために必要なことです。

どんなに上手く立ち振る舞えても、犬と犬の関係は心拍数も上がるので、対人間よりはストレスがかかると思います。 だから人間の介入の意味はとても大きいと思うのです。

 

 

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