私は社会化のドッグトレーナー@犬の森

犬の森発 吠える咬む犬の問題行動研究所 @小田原

【ブロマガ】犬の「スペース」の色々

犬と接するとき、 特に警戒心の強い個体とは、その犬が「追い詰められた」と感じないような振る舞いが必要になってきます。 たとえば、 出す声。 甲高い声で 「きゃー!かわいい!」 は、犬に (この人は不安定な人)=自分にとって何をするかわからに存在 と・・・第一印象を抱かせます。 そういう意味で犬は第一に、真っ先にそういう不確かな人を確認したくて 相手のスペースを考えずに近づいたりするでしょう。 目の前にいる犬に興味がない、というような振る舞いが実は犬を安心させるふるまいなんですね。 犬に好かれるふるまい、であると思います。 好かれる=犬が近づく、ではありません。 犬から 「あなたに対して敬意を示します」 という犬語でのフィードバックが得られる、ということです。 では、今日は犬の持つ距離感のお話です。

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縄張りのこと。 犬は自分の居場所を狭義にテリトリーと認識しますが、許容範囲を超えた空間認識はトレーニングに有害となります。テリトリーを支配するのはアルファでなければいけません。また犬は自分の居場所によって、まったく異なった態度を示すものであり、家庭で飼育される犬の空間認識をトレーナーが理解する事は、トレーニングの効率を高めるために必要です。

参考ページ: 犬の専門用語事典/アルファ・シンドローム

 

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どこがどう?^^;おかしいのか、ん?なのかはもう説明しなくてもいいかなと思いますが、 居場所、空間についての認識が大切なことは正しいのかなと思います。

 

では、犬が必要とするというか、犬に備わっている距離、空間についてのお話をします。 先日の杉並座学の時に少しお話ししました。 犬のシグナルを見ていくときにはとても重要な概念だと思いますので 頭に入れておかれると、犬が今なぜこのシグナルなのか?の助けになると思います。

テリトリー いわゆる犬の縄張りですね。自分の領域です。当然他の犬ともバッティングしますから 犬同士の緊張感は生まれやすいと思います。 自分の領域外では、比較的落ち着いて歩けるというのは、テリトリーを侵されているという自分の意識がないからでしょう。 マーキングによって自分の領域を作り守る、と言われていますね。 ということで、興奮しやすい(=と人間には見える)テリトリーは、作らせない方がいいというのが 強制訓練のセオリーだったりしますね。 コントロールしやすくなるからでしょうかね。

バリアフラストレーション バリアというのは障害物です。 ケージ、クレート、リードもバリアーの一つになります。 それによるフラストレーションというのは長時間の拘束であったり 逃げ場を失った感じとか・・・そういうフラストレーションですね。 むしろバリアーを作ることでの安心という概念もあると思います。たとえば フェンス越しで吠えていた犬が興奮して吠えたて続けるうちに、いつの間にかフェンスのないところに来てしまった。どうしたか? 両方ともフェンスまで戻ってまた吠え始めた、みたいな。 フェンスがあるから安心して吠えられる(一種の遊び感覚だと私は思いますが)のでしょう。 そういう意味から抱っこする人で吠えやすいとか リードを持つ人で吠えやすいとかが生まれるのかなと思いますが。どうでしょうね。 吠えは攻撃と言われ、攻撃から殺し合いとまではいかなくても、致命的なけがを負わすような攻撃に発展するのでは?というような不安感が人間には生まれやすいと思います。 ただ・・・ 相当のフラストレーションを抱えた犬でなければ、双方カーミングシグナルを駆使して 平穏でいるための方法をとれるのが犬、だと思いますので、 抱っこやリードで吠えが出るということも、飼い主さんはネガティブな意識を持ちすぎることのないようにしていただきたいです。

後の距離については ソシアルディスタンス クリティカルディスタンス フライトディスタンス についてです。

また次回お話ししますね。

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