私は社会化のドッグトレーナー 第3章

犬の森発 吠える咬む犬の問題行動研究所 @小田原

犬の物語を壊す

犬を落ち着かせるトレーニングって実は私たちのちょっとした思い込みが 上手くいかなくさせているんではなかろうか?とか思うんです 例えばランチ時、ワンワンうるさい子を無視して静かになったところで 「いい子」って褒めるとまたワンワン。 以前お話ししましたよね。 伝えたいのは、静かにしていてほしい→吠えていないことが正解 ということです。 で、私たちのちょっとした思い込みというのはですねぇ トレーニングモードになりすぎて犬の行動を変えることが正解だ ということ。分かり難いですよね トレーニングするために、失敗を待っていないかどうか?ということ。 吠え止めさせなきゃいけないんだから吠えた時に対処しなくちゃ、って。 すると・・・ 犬は吠えるところからスタートして考える、そういうケースもあるんですね。 というか こじれる犬は、このように深読みしちゃうんですよ。 だから物語を作りやすくて、こちらはそれを崩せない。 行動を変えるよりももっと簡単なことは 良い状態をマークする、です。これも分かり難いですかね。

失敗の行動をしていない時はマークの対象、そのくらいのつもりで 問題を矯正しようとするのであれば、延々褒め続けるのもあり、ではないでしょうか。 で、褒め続けるその褒めが、 犬にとって本当のご褒美になっているかどうか?もう一度条件づけから見直してみましょう、 と言うご提案をしたいと思います。 何か物音がした、ピンポン鳴った、 その音は犬にとってもともと意味のない物だったでしょう。 でもある時、強烈に何かと条件づけられたからこそ、その感情をもとに 犬それぞれの行動が起きているわけです。 行動を変えようと思ってもなかなか難しいな、と思う時には(結構こじれたケースはそうです) もう一度振出しに戻って、音に良い条件づけをさせるか 音よりもさらに犬にとって強烈に条件づけられた音、もの(=良いこと)に集中させて 気になる音に無関心にさせるか、も試していただきたいなと思います。 あ、ご質問があったのでそれにお答えしますね。 「犬への突進へクリッカーを使いたいのですが、犬を見ている状態で 突進していないのならクリック、と仰いましたが、どこかのサイトで そのときの犬の悪い感情を強化することもある、と書いてありましたがその点は心配ないのですか?」 って。

どうでしょうか? クリッカー音への条件づけ。それは良いことへの条件づけをされているわけですから ネガティブな感情を強化するというのはあり得ません。 むしろ、その時与えられる叱りや否定はネガティブ感を強化すると思います。

 

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