私は社会化のドッグトレーナー 第3章

犬の森発 吠える咬む犬の問題行動研究所 @小田原

甘噛みの抑制(1)

犬に考えさせる、 とお話しすると 「そういう考え方は危険です」 と反論される方はまだまだ多いようです。

危険とはどういう意味でしょうか?

犬という動物が危険?

もしくは・・・自分で考えて、人の指示が道理にかなっていないことを 犬が気づくことが・・・危険?

何が危険なのでしょうねぇ。

子犬を迎えました。

今までの環境と180度違うところにやってきた犬たち。 性格それぞれにいろんな行動をして困らせて楽しませてくれますね。

飼育本をいくら読みあさっても、個々への答えが見つかることはないでしょう。

大切なことは、自分で考えさせること。 そのためには考えられる余裕を作る、ということ。

警戒して巣穴に潜り込むタイプ、サークルの中に入って警戒するそぶりの強い犬は ケージレスにして、好きなところに行かせるようにさせるといいと思います。

自分で近づいたりすることを促します。 ケージに入れると警戒する気持ちで一杯一杯になったりします。 自分でバリアを作るような・・・

社会化期でもそんな恐れを抱く犬も多いですね。

トイレはどこにでもしてもOKのように、シーツを部屋中敷き詰めるくらいの ゆるさが欲しいですね。

目を離さなければいけない時にクレートか、お休みサークルみたいなところに 入れておくと安心ですね。

反対に、ケージから出すと走りまわって少しもじっとしていないタイプの犬は 時間を決めてケージに入れ、出す時はしっかりスキンシップを取る、 特に行動の抑制に重点を置きましょう。

抱っこで動きを止めていきます。

引っ張りっこも引っ張る時と放す時、最初からメリハリをつけて遊ぶと 興奮のスイッチを切ることが上手に行くようになるでしょう。

拾い食いの予防にもなるかと思います。

持っているものに近づかないとか、放せとかの指示語を 統一しておくといいかもしれませんね。

最初が肝心と言うのはそういう意味です。

最初にガツンと叱る、ということではありませんね。

どちらも、叱る必要のないように環境を整えて、 自分で何が正しいのかを考えさせるようにしていきましょう。

激しい仔は家に来て間もなく、 警戒心の強い仔は2週間くらいして自分の居場所が出来てくると いろいろなものを噛みだしたり、人の手に甘噛みをしたりすると思います。 そういう時も、決して感情のまま大きな声を出さないように。

子犬のように鳴いて止めさせる、という方法よりも 母犬が叱るような感じで動きを止めたり威圧したりの方がいいと思います。

中には 威圧や声も、逆切れする犬もいます。 そういう犬には一切の反応を返しません。 まるでそこに犬がいないかのように振舞いましょう。

続きます。

トレーニング時に、チャーリー組生徒さんには 「こういう場合はどのようにアドバイスしますか?」 という質問を度々して、考えていただいています。 ご自分には関係がないから、もう過ぎたことだから、というのではなく きっといつか、アドバイスを求められるであろうその時に、 これだ!という的確な答えを与えられる人でいてくださいね。 巷の間違ったしつけ法を正していくにはそういう草の根的な取り組みが最も 有効なのではないでしょうか?

 

 

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