私は社会化のドッグトレーナー 第3章

犬の森発 吠える咬む犬の問題行動研究所 @小田原

犬が求めるもの、与えてくれるもの

どんなに 本で、ハウツーを学んでも、犬が従ってくれないのは 飼い主さんが何を望んでいるかが 犬に伝わっていないから。

逆に 犬がどうして従えないのかという 心の状態を飼い主さんが理解できないから。

犬には感情がないと、いわれていた時期はそんなに昔のことではなくって、 (犬の行動学の基礎は、犬に感情を認めないところに発展したと 私は感じてしまいますが・・・そうなのかな?) 今でもそう信じている人もいるのかもしれないです。

また、 感情はあるとしながらも、 犬の感情はすべて支配と服従から来ると説明しようとする人もいます。

根本的なところでの理解によって 対処法が180度違ってくることに、私は危機感を感じています。

少なからず、 犬の支配性に怯える方が、犬の感情を凍りつかせるような方法を選んでいます。 なぜ、選ぶかと言ったら、 そういう方法を勧める団体、専門家がいるから。

「犬とはどういう動物であるか、どういうしつけはいけないかを法律で定めてくれ」

とびっくりするようなことをおっしゃる方がいて・・・ 笑いごとではない、切羽詰まった思いに心が痛みました。

犬の首は弱い、 犬はストレスに弱い=心が傷つきやすい これを法律で定める=体罰的な方法を禁止する、 ということを望んだその方の思いなのでしょうね・・・

家庭犬の問題行動とお付き合いしているうちに いろいろなことが見えてきます。

この日本の犬の飼育環境、犬の心の状態、人の犬への意識 何を与えてもらえれば安心して飼育に臨めるか・・・とか。

使役犬の訓練とは全く別物なのですよね・・・

犬として与えられたいものは同じでしょうけど・・・

このブログを通して、私は 飼い主さんにはもちろんですが 専門家の方にこういう方法はいかがですか?私はこういう方法で結果が出ていますが 取り入れてはいただけませんか? という想いを綴っています。

殺処分を逃れた犬たちが、再び噛み犬として処分場に送られることがないように また・・・ 心優しい里親さんが、噛み犬に接するときに、 罰を使わないで矯正する方法を授けてあげられるように。

せっかく迎えた犬を、手放してしまうことがないように。

そういう想いで綴っている方法ですので、 協力して、良いところは認めあうように頑張って行きませんか? と切に願っています。

トレーナーは、犬の言葉が分かるのではなくて 犬が何を欲しているかの理解が早いのではないかな? だから犬が安心する。

安心するから、その人の声を聞きたいと願う。

だから指示に従ってくれる。 のだと思うのです。

こういう抽象的ですが、大事な視点というのは 今日すぐにできるものではなくて、トレーニング技術よりも ひょっとしたら習得に時間がかかるのかもしれないですよね。

人として優しくありたいと願う方が、一人でも多くトレーナーとして 誕生していきますように。 技術もさることながら、ハートの部分で勝負できる人が生まれますように。

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