私は社会化のドッグトレーナー 第3章

犬の森発 吠える咬む犬の問題行動研究所 @小田原

常同行動としての引っ張り癖

シャイな犬の引っ張りを考えます。 引っ張りの矯正をすると、固まって動けなくなる これは・・・ 引っ張りを矯正することによって、我に返ってしまうから。 ??? それは・・・ その時の自分の不安感を打ち消すために、引っ張っている犬を ホールドラッピングで我に返すことによって もともとの問題が浮き彫りにされる、のです。 無我夢中で引っ張っている、ず~っと同じ行動をしている・・・ ストレス性のものである、 このことから、このシャイな犬の引っ張りは 常同行動的なものだろうと思います。 その行動を続けていると脳からはエンドルフィンが出ますので ハイな気分でいられるのでしょうか・・・ こういうことから 目に見える問題行動を正すだけでは、犬を救うことはできないと思うのです。 私が基礎トレーニングを重視したお教室を行わないのは これが理由なんですね。 基礎的な服従訓練は大切で、出来ないより出来たほうが 犬との関係はより楽しくスムーズになると思います。 基礎科目は軽視なさらないほうがいいです。 ただ、 問題行動において、服従科目を重視してしまうと もともとの問題が隠れたまま、 というより、従わないことを叱れられてますます自信がなくなってしまうから。 人は、従わない相手を見ると、 「なんて頑固だ」 とか 「自分を馬鹿にして」 って思いやすいですよね。(やすくないですか?) でも・・・ 頑固でも馬鹿にしているわけでもなくて、動けない状態なのです。 そこは理解しようとしなければ犬がかわいそうです。 人の生き方にも関係すると思うから。 どう生きるか、ということです。 言うことを聞かないのは服従心が足りない、 そう思った方が、訓練が一本化するから楽なのかもですね~。 あまり好きではない方向性です。 子供たちへの教育上にもよろしくないでしょう。 命を大切に、というのは相手を思いやるということなのですから、 手っ取り早く命を大事にできるのは・・・それを教えられるのは 身近な動物に優しく接すること、ではないかなぁ。 でも・・・犬は服従していなければならないという思い込みが 邪魔をしているのかもしれませんよね。 服従の向こうに楽しい暮らしがあるか、 という問いに、自信を持ってYESと答えられる方はどれくらいいるでしょう。 楽しい暮らしの向こうに、服従心はひょっとしたら生まれるかもしれない。 そのくらいのゆるさで、進んでみませんか?

 

 

Copyright © 2021 私は社会化のドッグトレーナー All rights reserved.