「スワレ」
犬が座る。
「いい仔ねぇ~」
でおやつ。
または、いたずらする、
名前を呼んででこちらに注目させ傍に来させて、おやつ。
これを繰り返していると・・・飼い主さんからの質問が聞こえてきます。
「いつまでやればいいのですか?きりがありません。」
いかがですか?
あなたの犬との関係は、こんな感じですか?
きりなく続ける、
これが、
おやつがないということを聞かない
おやつを見せるということを聞く
お父さんはおやつがなくても、犬は喜んでいうことを聞く
だから、おやつを使わない方がいいのでは?
という考えに発展します。
私的にはスワレなどの「芸」(敢えて芸と言っちゃいました)を教える時には
積極的におやつは使いません。
きっかけ作りとして最初に使うことはありますが、
犬はすぐに覚えますので、毎回使う必要がないと思うからです。
ここからがポイント。
飼い主さんのとらわれをいかに無くすか。
マニュアルだけの義務的なおやつの使用になっていませんか?
出来たことを心の底から褒めれば、まんざらでないはずです、犬もね。
必ずあげる必要はないのです。
あげ方に工夫、というか
犬のじ~っと見つめる視線を、あなたがはずせるかどうか。
これは、犬語で
「落ちつきなさい」
という意味があります。
おやつが出てこないことを不思議に思う犬がじ~っとあなたをみているのを
あなたも見つめ返すことがありませんように。
「ああ・・・この仔はおやつが欲しいのだわ。
あげない私のほうが耐えられない。」
だから、視線を外してください。
犬は緊張感が解けるはずです。
犬からの無法な要求を防ぐためのシグナルになるはずですよ。
犬語が通じない犬にも、繰り返し話しかけることによって
犬語を思い出すかもしれません。
犬は生まれながらに犬ですが、犬としての行動様式を親や兄弟から学んで来なければ
豊かな犬語の世界も隠れたままになっているのです。
飼い主さん側からどんどん働きかけて、
意表を突いたタイミングでおやつをあげる。
これがおやつをあげるポイント。
犬の要求に従ってあげていないかどうか、確認をお願いします。
犬が、座ればおやつを貰えることを覚えたとします。
座れば貰えるから座りますね。でもそこではあげない。
後ろに下がりながら、「おいで」で来させて初めておやつ。
そんな感じでお願いします。
トレーニングの時のおやつにこだわる必要はありません。
犬が「あれっ!?」と思うタイミングでのサプライズ的な美味しいものは
犬にとっては思いがけない喜び。
思いがけない喜びの満載の生活に
犬が苛立ったり、攻撃的になったり・・・
することなどないと、私は信じています。
おやつの使い方ひとつでも、飼い主さんが主導権を取るか、
犬の要求に従うだけか、の分かれ道があるような気もします。