私は社会化のドッグトレーナー@犬の森

犬の森発 吠える咬む犬の問題行動研究所 @小田原

飼い主さんが大好き!だから我慢できる



誤解している方がいませんか?

犬は家に迎えたから
「うちの仔」になったと・・・
迎えたばかりの犬は、猜疑心の塊です。
小さな命が、母犬のもとを離れ、一頭でわけのわからない所へやってきたわけです。
そこから徐々に、犬の目を通して観察によって
その家庭の中で、自分の居場所を見つけていくのです。
ですので、お話しした社会的距離は飼い主さんとの間にも
最初は、しっかりと存在します。
犬はまだまだ、慣れていないことをわかってあげてくださいね。



わがドッググッズショップ・チャーリー店には
初めて犬をお飼いになるお客様がよく来て下さいます。
その方たちを見て思う事なのですが・・・
犬に遠慮がちな方が多いです。
雑に扱え、ということではないのですよ、誤解しないでくださいね。

壊れ物を扱うごとくの接し方が長々と続けば、
犬は勘違いするのではないでしょうか?

勘違い・・・

「俺って特別?」
みたいな・・・

おまけに、ちょっとぶつかって「キャン」と鳴こうものなら
四方八方から救いの手が伸び、
犬の世界だったら、すぐにほっておかれるのに
いつまでも撫でられて、なぐさめられ・・・
飼い主さんの気持ちはよくわかります。
小さな命が心配で心配で仕方がないのですよね?
でも、
それは社会化期の正しい愛情ではありません。

犬社会ではすでに離乳した犬は、周囲の犬たちによって教育され始めます。
その中で、咬みつきの抑制や、
やってもいいこと、いけないことを学んだり、
犬同士のなだめの合図であるカーミングシグナルを覚えていきます。
結構乱暴に遊びますよ。

ただ・・・
この時期をペットショップで過ごしてきた犬は
誰が教えるのかと言ったら、それは
飼い主さんなのです。
人間の生活を教える前に、犬としてやっていいこと悪いことを教えるのには
人間が犬を知らなければ教えられないですよね?

小さなころから犬のいる家庭で犬を友達にしていた人と、
犬を飼うのは全く初めての人では、
犬への接し方が違って当然です。
でも、命を育てることは競争ではないので、
その家庭その家庭で、一生懸命の努力されればいいことですよね?
しかし、
多くの場合、犬に振り回されている、または
良い犬にしようと力が入りすぎる、という印象は否めません。

まず、愛してあげてください。
抱っこして、頬ずりして、おしっこをしたと言っては褒め、
ご飯を食べたと言っては褒め・・・
その気持ちを忘れないように。
その上に、犬であることを犬に教え込む、そんな感じで犬と暮らしていきましょう。


優しく接して、
一貫性のある態度で犬を育てれば、
犬はあなたのことが大好きになるはずです。
大好きなあなたのことを、甘噛みしたり、飛びついたり・・・
腹の立つことも多いですが、
やはりそれでも(つい叱りすぎてしまっても)基本、
優しさが根底にあれば、犬はあなたのことが大好きになります。

その大好きな人が
「いけない」
ということは、しないように我慢できる。
その我慢が積み重なって、結果人に快く従えるようになるのだと思います。
(無理に服従させる必要はないのですよ)
犬にも人にも経験が大切ですね。
時間がかかりますよ。魔法はありません。
先を急がない、焦らない、よその犬と比べない。
イライラすれば、犬も荒れます。
咬みつきの心理の中には、苛立ちもあると思います。



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