私は社会化のドッグトレーナー 第3章

犬の森発 吠える咬む犬の問題行動研究所 @小田原

恐怖症のトレーニング




犬の恐怖症というのは医学的に認められています。
恐怖症というのは
単に強い恐れを示すのではなく
特定の刺激に対する恐れの中でも
特定の刺激にふれることによって
不必要な極度の反応が引き起こされるようになっている状態

と、定義されています。(コンパニオンアニマルの
問題行動とその治療法 工亜紀著 講談社)
ちょっとややこしい言い回しですが・・・
要するに
「何をそんなに怖がっているの」
というものに反応して、尋常ではない怖がり方をする状態。


これは、生まれもった性格もあります。
臆病な犬が社会化期に、大きな音に触れずに
(雷とか花火とか、恐れる音に)
成長した場合音に対しては過敏に反応しやすいです。
しかし、そういう過敏な犬でも
飼い主さんがど~んと構えていると案外平気であったりします。
が、ど~んと構えていてもダメな場合もあるようです。

で、トレーニングのお話をする前に、
飼い主さんだけに負担を負わすのではなく
犬に関わるに人にも恐怖症について理解していただいて
対策を講じていただかないとなかなか難しい問題だということを
ここでお話しなくてはなりません。
・・・
どういうことかというと、
恐怖症の行動を現す犬を繁殖に使わない、ということ。
特に母犬の気質は受け継がれやすいです。
これはブリーダーさんへのお願い。また、
なるべく早く、人間の生活音に社会化できるように
子犬を生活の場で育てていただきたい。

次に、ペットショップへの苦言。
ショーケースに社会化期の子犬を入れっぱなしにすることが
後々の問題行動の種をまいている、
という認識をもっていただきたい。
良い状態の犬を飼い主さんにお渡しできるように
生後間もない子犬の仕入れ、展示を即刻やめていただきたい。
・・・

この後、すでに恐怖症を現す犬へのアドバイスと
まだ社会化期のパピーに有効なトレーニングを
ご紹介します。

くれぐれもご承知くださいね。
即効性ばかりを期待しない、とにかく続ける、あきらめない。
飼い主さんが努力を惜しまないと約束していただけますか?
その約束がないと、続きませんよ。

犬は忍耐強い人をリーダーとして認めます。
粘り強くが一番。一回やって効き目がないとすぐに
違う方法をを試したがる方が非常に多いです。
恐怖症に対する治療法はひとつです。
馴化、いわゆる慣らすことです。

次回に続きます。


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